徒然なるままに

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脳血管性認知症の発生率で、高血圧や心疾患、習慣性喫煙、糖尿病などの危険因子を持っているひとは、これらの危険因子のない正常なひとと比べて、発症率が高くなっています。

逆に、高血圧のある脳血管性認知症で、最大血圧(収縮期血圧)が135~150ミリHgにコントロールされているひとでは、認知症の悪化はありませんが、収縮期血圧がそれ以下になったひとは、認知症が進行したという結果があります。

この結果をどのように解釈できるかというと、脳動脈硬化が進んでいるひとが、血圧を下げる、すなわち正常にすることは、認知症を進行させてしまう恐れがあると考えられるのです。

 

確かに脳梗塞の発症を予防するためには、血圧をコントロールする治療が必要となりますが、高血圧が進みすぎてしまうと、極端に血圧を下げて正常化することは、認知症にもつながる可能性があります。

認知症予防にとっては、ひとそれぞれの体質にあった治療が必要なので、血圧を管理していくためにも、自分の脳動脈硬化がどの程度なのかを、知る必要があります。

結論としては、脳ドックなどで、MRA(磁気共鳴血管画像)などにより、脳血管の血液動態を記録に残し、診察を受ける際に役立てることをお勧めします。