本サイトで連載を続けている企画「マスコミが書けない本当のトヨタ」が11月6日、『トヨタの闇--利益2兆円の「犠牲」になる人々』と題して、単行本と して発売される。版元のビジネス社によれば、新書でないビジネス書の単行本としては異例の初版2万部。それでも、年間1千億円超の広告宣伝費で“口止め” された新聞・テレビ・大雑誌は、書評を載せることすらできないことを、発売前に予測しておく。
◇世界一企業、思想統制の実態
 (単行本内容紹介)

 2007年の生産台数世界一が確実となったトヨタ。年間1千億円超 と、全上場企業でダントツの広告宣伝費の萎縮効果は抜群。本屋には「おべんちゃら本」が並び、雑誌は広告と区別がつかない記事を書いてスポンサーに媚を売 る。しかしその実態は、欠陥車をどこよりも多く作り、どこよりも多くリコールされる不良品メーカーである。

 その労働現場は「自動車絶望工場」の時代を引き継ぎ、社員が工場内で若くして過労死しても労災すら認められず、正当な労組活動すら制限されるほど“思想統制”は行き届く。既存メディアがタブー視してきた、日本企業・日本社会の象徴としてのトヨタの本当の姿を伝える。

◇トヨタは本当に優良企業なのか(単行本はじめに)
  トヨタ自動車の生産台数が2007年、ついに世界一になる。もちろん世間のイメージは“優良企業”。だが、そうとは言えない話も頻繁に聞くので、現場社員 の取材を始めると、一様に口が堅い。私自身、2004年からの3年余りで、十数人に取材を断わられた。話せない理由は何なのか。

 そんななか、知人のツテをたどって、辞めたばかりの元社員に話を聞くことができた。現社長・渡辺捷昭氏も輩出した中核部署、調達部門に4年弱、在籍していた人で、トヨタを語るには申し分ない人だ。

 私は、以前から噂で聞いて気になっていた質問をした。

--トヨタの社員って、自殺者が多いとよく聞きますが、本当ですか。

 元社員は、流暢に話し始めた。

「日本人と仲良くなりたい」――「ニコ動」でアニソン歌う、韓国人の女の子 (1/2)

「ニコニコ動画」に海外からの参加者が増えている。ある韓国人の女の子は「らき☆すた」の曲を日本語で熱唱して投稿。韓国嫌いの一部ユーザーからひどい中傷を浴びて傷ついた。だが応援してくれたユーザーの声に応え、また新しく1曲歌って公開した。
2007年11月05日 07時48分 更新

 和製ネットサービス「ニコニコ動画」のユーザーが、海外に広がっている。日本語で利用するサービスだから、日本語に慣れていない外国人には使いに くいはずだが、アジア各国で特に人気だ。10月には一部を中国語化した台湾版をリリースしたほか、韓国人ユーザーも増えている。

画像 ニコニコ動画「歌ってみた」

 韓国人の女の子・リールさん(ハンドルネーム、18歳)も、ニコニコ動画ファンの1人。アニメ好きが高じて独学で日本語を身に付け、ニコニコ動画も日本語で楽しむ。

 「アニメが好きな日本の人と友達になりたくて」――動画を見るだけではなく、自分自身も日本語の歌を歌って投稿した。曲はアニメ「らき☆すた」のオープニング「もってけ!セーラー服」。猛練習して歌い、思い切ってアップした。

 かわいらしい声と自然な日本語に「うますぎる」「原曲に似ててかわいい」などたくさんのコメントが寄せられた一方、韓国嫌いの一部ユーザーが「アジアの恥」「国に帰れ」とひどい中傷を集中的に浴びせかけ、時に好意的なコメントを覆い隠した。

 「うん……傷つかなかったといったら嘘ですね……」。リールさんは振り返る。だがニコニコ動画も日本も、嫌いになったりはしない。「応援してくれた人も、たくさんいましたから」

アニメ字幕なしで見て日本語独学

画像 リールさん

 リールさんは、ソウルの隣・オサン市に住む大学受験生。小学生のころテレビで「セーラームーン」や「スラムダンク」に出会ったのがきっかけでアニ メにハマり、日本に留学したいと日本語を学び始めた。「日本語は下手で」と謙そんするが、日常会話は不自由しないし、漢字を交えたテキストチャットもお手 の物だ。

 「子どものころ、『日本に留学するにはまず、何をすればいいんだろう』と考え、勉強を始めました。ネットでひらがなやカタカナの覚え方を探した り、親戚にもらった日本の子ども用の本を、分からなくても読んでみたり。ちょっとできるようになってからは、字幕なしで日本の映画やアニメを見たり、ドラ マCDを聞いたりして勉強しました」

 日本に行ったことはないが、日本人の友人は何人もいる。Skypeの友人検索で日本人に話しかけ、友達になってもらったという。「電話 (Skypeのボイスチャット)しながら、こなちゃん(「らき☆すた」の泉こなた)と(涼宮)ハルヒの物まねをしたり、歌ったりしてます。楽しいです!」

アニメ好きの友だちがほしくて

 日本のアニメが好きな韓国人の間で「ニコニコ動画」は有名という。ユーザーがアニメソングなどを歌った動画を公開する「歌ってみた」のコーナーが特に人気。ニコニコ動画で生まれたアニメソングメドレー「組曲 ニコニコ動画」も、ブログの口コミなどで広がっているようだ。

 「歌ってみた」で人気の歌い手「Jさん」「いさじさん」「ゴムさん」のファンも、韓国にいるという。「どこかのブログでいさじさんのことをアニキって呼んでる人も見ました。みんなすごく上手でびっくり」

 ニコニコ動画に集まる日本人アニメファンと知り合いたくて、リールさんは自分でも歌を投稿し、コミュニケーションのきっかけにしようとした。最初にアップしたのは桃井はるこさんの「hide and seek」。でも「下手だったのか叩かれてしまって」取り下げた。

 次に選んだのが「らき☆すた」のオープニングテーマ「もってけ!セーラー服」だった。らき☆すたキャラ4人(泉こなた《こなちゃん》、柊かがみ《かがみん》、柊つかさ、高良みゆき)が歌う――という設定の曲だ。

 「あたしは本当はこなちゃん役をしたかったのですが、みんなにツンデレ役にされてかがみんになりました」。リールさんは、ネットで知り合った声優 志望の友人3人と役割分担。1週間この曲ばかりを聴き続けて猛練習し、家で録音した。ほかの3人もそれぞれのパートを家で録音し、重ね合わせたという。

 せりふ入りのこの楽曲。CDに付いていた歌詞カードにせりふが載っておらず、何度も聞いては書き取った。「でも『はじめなさいよ』というせりふを『はじまりなさいよ』って間違って……恥ずかしいです」。間違いは、のちに動画に付いたコメントで教えてもらった。

傷つかなかったと言えば嘘だけど……

 「みんながんばって歌ったので、楽しくお聞きください」――8月16日、リールさんはそんな風に書き、動画をアップ(『ニコニコ動画』該当の動画 へのリンク、要ログイン)。「うますぎる」「原曲に似てて驚いた」「かわいい」「韓国を身近に感じた」といった感想が寄せられた。

 だが同時に、韓国嫌いの一部ユーザーが、中傷コメントを浴びせかけた。「アジアの恥」「国に帰れ」「日本のパクり」「韓国じゃ『らき☆すた』放送してないはずだろ。犯罪者め」……次々に投稿される中傷。時に他ユーザーの好意的なコメントも覆い隠した。

前回、IPA主催のフォーラムにおける討論会でIT業界の重鎮がいかに現場に対して無理解であるかを書き記しました。

その後、オリジナルの@ITさんの記事や私のブログ・メルマガに対するトラックバックやはてなブックマークで色々な疑問が提起されているのですが、 そのなかで、討論会に学生側のパネラーとして出席した伊藤さんのブログが興味深いやりとりがなされていたので、そちらを中心に疑問に答えていこうと思いま す。

【東大MOT生の奮闘日記】
http://it-ura.seesaa.net/article/64544507.html

ビジネスの内容が分かりにくい

ブログ内では、IT業界が行っているビジネスの内容が分かりにくいという学生の意見に対するIT業界の重鎮の回答に対して、

『BtoBのビジネスをしている企業の業務が学生から見えにくいのは当然で、見えにくいなりに工夫をしないといけないと思う。

でも、パネリストの口ぶりからは見えにくいのは当然のことで問題と感じていないというような雰囲気が伝わってきた。興味を持たなければ、インターンにも来ないだろうに。』

というコメントを残しています。
私も同感です、その通り。

現状を当たり前と認識している時点で、成長を諦めたと見なされても仕方がないですよね。IT業界を代表する人物がIT業界のビジネスが見えにくいことを改善する努力をしなければダメです。

証券業界では、高校の自由授業時間を利用して、株式や債券の仕組みに絡む証券会社の役割を説明するようなユニークな取り組みがあります。IT業界でも同じようなことを行えば、専門学校や大学に進む学生達に対してIT業界への興味を植えつけることができますよね。

「キッザニアにNTTデータがブースを出店するというけど、それでは意味がない」という話を伊藤さんが書いていますが、IT業界は前述のような活動こそ行うべきなのだと私も思います。

しかし、それを実行している企業はほとんどありません。

少ない事例として、2004年にマイクロソフトが嘉悦女子高等学校で行った情報セキュリティ公開授業やKCG社の仕事紹介セミナーなどが挙がるくらいでしょうか。

私自身はSI企業には属していないため、そういった活動を積極的に推進する立場にないことが残念ですが、富士通や日本IBMといった企業であれば、そのような活動を推進することもできるでしょうし、企業体力という面でも余力があるでしょう。

私もできれば、現職を退いた後、IT業界への啓蒙活動を行いたいです。

プログラミングスキルはなくても良い?

もうひとつ、IT業界に必要なスキルに関する学生側からの質問で、IT業界の重鎮が「コミュニケーション力があれば十分で、プログラミングスキルはなくても良い」という回答について。

『ITを専攻している学生達からは、「就職時にITスキルが問われないのだとしたら、大学でやっていることには何の意味があるのか」という質問が出ていたのだけど、明確な回答はなかったと思う。

その人たちは、ちょっとショックを受けていたような気がする。』

『「入社時にITのスキルを問わないというのは、Googleのような企業の方針とは反対であるが、それですばらしいサー ビスを作ることができるのか」という質問が出たのだけど、「Googleの開発と日本のカスタムメイドなシステムを作るSIerの開発は違うもの。 Googleはスモールチームで仕上げるが、日本は製造業的にラインを組んで仕上げるため、いろんな人材が必要になる。」とのこと。

単に効率の悪いシステム開発をしているということではないかと思ったのだが、どうなのでしょう。』

これも重鎮の回答がおかしいと私は思います。

まず、就職時にITスキルを求めないという点について。重鎮がこのような発言をした理由は分かります。

彼らの内心を表すなら、「学校でのプログラミングなんて、実践経験に比べたら所詮は遊びだよ」というところだと私は正直思います。

なぜこんなことが言えるのか。

それは、システムインテグレーター(SIer)が手がける案件のほぼ全てが、高度なプログラミングスキルなど要求せず、むしろ顧客の要件をうまくまとめてそれを実現することに価値を置くからです。

▼Googleがなぜ高度なプログラマーや数学者を募集するのか。
▽答え:彼らの本業は「優れたサーチエンジンを開発すること」だから。

同じように、今度はSIerで考えてみましょう。

▼日本のSIerがコミュニケーション力の高い人物を募集するのはなぜか?
▽答え:彼らの本業は「顧客の要件通りにシステムを作ること」だから。

どうでしょう、これがSIの道理なのです。こういったことをIT業界の重鎮は回答すべきでした。

私が言いたいのは、この現状を知ってか知らずか、SIを行う企業への道を目指す人々が学ぶ機関が業界のニーズとはまったく別の方向に学生を誘導しているという事実です。

この点は許しがたい。これらは教育機関の怠惰です。

では、純粋にプログラミングを行いたい人はどこを目指せばいいのか?その場合、技術力を売りにしている企業を目指すことになると思います。

ただし、そういった企業の多くは会社規模が小さいですから、狭き門は覚悟すべきですし、入ってからも教育面での期待はあまりしないほうがいいと思います。おそらくオンザジョブトレーニング(OJT)で頑張ることになるでしょう。

最後に一言、学生側にも苦言を呈したいことがあります。

IT業界の動向がどうなっているのか、どんなプレイヤーがいて、どのような仕事をしているのかが分からないと言う学生が多いですが、それを知るためにどんな努力をしてきたでしょうか。

日経情報ストラテジーと日経コンピュータさえ読んでいれば、上からと下からの視点でIT業界を漠然と捉えることはできると思います。

雇用する側と雇用される側を対等であるべきと考えるなら、雇用される側にも相応の努力を求めることはあって然るべきです。

IT業界を盛り上げる努力は続けていくべきだと思いますが、IT業界の中身がよく分からない、という時点で思考を停止しないよう、常に考え続ける姿勢を持ってもらえると、この業界の未来も暗くはないと思います。