陣痛室に入り
促進剤の投与が始まった
40分ごとに
薬の量を上げていく
はじめは
話せる余裕があったのに
いつからか
無言になった
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とにかく腰が痛い
ズンズン響く痛みが
規則的にやってくる
「腰にくるタイプなんですね」
って助産師さんが言ってくれてたけど
初めてのお産だから
よくわからない
あまりにも痛がるので
陣痛間隔を測るように言われる
3分おき
昼御飯が運ばれてきて
少しでも食べてって言われたけど
それどころではない
うどんを数口すする
2分おき
主人の母も到着し
痛む腰を二人の母がさする
ベッドの横にある
仕切り壁のふちにつかまり
「痛い、痛い、痛い!!」と叫ぶ
子宮口は5センチほど開く
全開が10センチ
「あ~痛いはずですね」
と助産師さんが言うほど
するすると子宮口が開き
産む準備が整っていく
ご主人
間に合わないかもしれませんね
助産師さんの口から
出た言葉
あまりにも痛くて
いきんだら出てきそうで
思わず
「もう無理、産みます!」
なんて答える
「2時半まで頑張って
分娩室に移動しますよ~」と言われ
やっと次が見えてきた
赤ちゃんの頭が下りてきて
出口に近づいているのが
感覚的にわかった
寄せては引く波のように
痛みがきては一瞬去っていく
東京から向かっている主人は
まだ到着しない…
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