今週も毎日遅く、部下は21時ごろまで仕事をしています。私は19時半にはオフィスを後にします。残業手当はつきませんし、手持ち無沙汰ですから。

 

私は部下を決して叱りません。基本的には自由にさせます。もちろん意図があってのことです。良い仕事は自由領域がなければ生まれません。監獄のように管理してはイノベーションは起きません。

 

示唆は与えます。例えば、作業を棚卸して、分担してくださいと伝えます。

 

その通りにしてもらってもそれでも追いつきません。「もう少し踏ん張ります」と、部下は言います。それは正直で誠実な言葉に聞こえます。

 

本当は帰宅させたいのですが、それは私の価値観、私のエゴです。もちろん、組織のお金が使われますから、そうも言っていられませんが、仕事があることは事実です。仕事を減らそうとシンプルにする動きもありませんから、私の責任だけでもありません。むしろ、私の部署は部をあげて仕事をシンプルにすることを推進し、実現しています。途絶えぬ抵抗に遭いながら。

 

仕事で遅くなった日の良さもあります。

寿司や刺身が半額で買えることです。

 

21時に最寄駅のスーパーに立ち寄って刺身を手に取ります。21時まで人でごった返しています。こんな時間まで仕事をする国では消費は伸びません。お金を使う時間がないのでね。全く賢くは見えません。

 

休日は疲れて遠出はしません。片道2時間もかけると往復で4時間ですから、時間がもったいなくて仕方ありません。消費は伸びませんね。

 

発想も限られます。勤務地と家を往復するのみ。インプットが単調ですと萎んでいきます。

 

なぜ、長時間労働が残るのか。それは、時間外労働手当があるからです。長時間、仕事をやることが国をあげて奨励されているのです。ホワイトカラーエグゼンプションは進めるべきだと思います。私はちなみに名ばかり中間管理職で、すでに時間外手当はつきません。オフィスに残るくらいなら、別の場所に移って仕事をしたい派です。オフィスに残る旨みは全くありません。

 

そうやってオフィスの外に出る人もいます。色々外を見るために出張を入れてしまうのです。まあ、それも重要ですが、出張で得たものを組織内に実装できない限りは無駄骨です。独りよがりにすぎません。そして、外界を説くたびに軋轢も生まれます。岩倉遣欧使節団の弊害と同じ構造です。

 

さて、どうやって生きやすさや最適な仕事環境をこしらえるのか。今いる場所で実現できない限りはおそらくは独立しても実現できないのではないかと考えてしまいます。周囲の理解を得ることは重要です。そのためには発信することです。あっけらかんと発信する。あっけらかんとしたことが大切です。

 

あっけらかんとしたところにはエゴが感じられない場合があります。エゴを滲ませると人は胡散臭くなります。エゴを含めないと神々しくなります。そういう人が何人かいます。患者の健康を「お願いします」と願う医師のような、その態度です。

 

とりあえず、あっけらかんと開始してみます。帰宅ではない何かを挟みます。ジムに行ったのちに仕事を入れる、などですか。妬まれるのではなく、羨まられるような。そんな働き方を見せつけても良いのかもしれません。手本になる。Be a Leaderとはそういうことですね。