金曜日になりました。

 

大雨の中、通勤電車に揺られています。

 

湿度も気温も高く、首筋が湿っています。汗なのか、気中の湿気なのかわかりません。

 

厚着の人もいれば、コートを纏わない人もいます。ただ、いつものように、車内はとても静かです。

 

ジブリ美術館の余韻に浸っています。

 

 

ジブリ美術館で私が得たことを記しておきます。

 

一言で言えば、楽しかったということです。

 

娘のお友達二人を連れて行ったことと、天気に恵まれたことも楽しさの要因です。

 

それを超える楽しさの要素を記しておきます。

 

 

  まず、高額ではないけれど特別感があること

 

 

子供は400円、中高生が700円、大人は1000円です。

 

高くて手が出ないなんてことはありません。それでもチケットを得るには努力が必要です。毎月10日10時の翌月チケット予約開始日にオンラインに貼り付き、予約する必要があります。チケットはすぐに売り切れます。

 

この努力が訪問に特別感を与えます。

 

また、この入場制限のおかげか、館内は思うほどは混雑していません。昨年夏に行った山下清展などと比べてはるかに空いています。今の日本の人気スポットでは異例なほどの人の少なさです。

 

このためもあってか、特別感は半端ではありません。

 

 

 

 

  二つ目は展示以外も全てが鑑賞対象だということ

 

展示室はもちろんですが、入り口からもう全てがジブリの世界を表現しています。中央の螺旋階段、エレベータ、屋上、トイレ、ガーデニング、中庭ポンプ、カフェ、フード、窓、ドア、ファン、蛇口、消防施設、そこかしこにある椅子、全てです。

 

生活の空間を設計するには良い参考になります。植物の配置、仕事道具や無限に増える本の置き方、雑然の中の秩序、忙しさのデザイン、など。日々の繰り返しで単調と感じられる仕事や生活の参考になります。

 

本を持参して、1日ゆっくり過ごすだけでも価値があります。入場料1000円のカフェといっても良いでしょうね。

 

 

  三つ目は世界中の人と過ごすことができること

 

外国人観光客のお目当ての場所になっています。館内は半数ほどは外国の方です。面白いのは、であるにもかかわらず、英語の表記はありません。日本語の文字までジブリの世界の一部としているのだと思います。世界観を壊さないように説明は日本語のみ。もちろん、受付や映画導入の口頭の説明は英語併用です。それでも、まずは日本語から話しかけて英語を囁きます。きっと世界中の人はこれを求めているのでしょう。

 

そして、何より楽しいのはショートムービーを世界中の人と一緒に観るという体験です。アメリカでアメリカ人に混じって映画を見たことはあります。しかし、世界各国の人と一緒に観る体験は初めてでした。同じ所で笑い、息を呑み、同じ時間を分かち合う体験は50歳になろうとする私にも新鮮なものでした。文化や言葉の壁は存在しません。

 

この映画込みでも1000円、子供なら400円というのは、もうほぼ無料に感じます。

 

その他、ショップやカフェはもちろん楽しいのですが、大きくはこんな感じの楽しみを私は味わいました。

 

ぜひ近々また行きたい。そう感じる特別な場所です。