その時は3 | BOOKMAN

その時は3

文化祭について真面目に考えようとする人が増えた。だがやはり、良い意見は出ない。俺も考えて見たが、一切思い付かない。時間は止まるはずもなく、終わりの時間になった。終わって見れば、何も決まってない。本当に大事なのは過程だとしても、結果が見えなければ駄目なことだってある。

月曜日。
ぎりぎりまで考えたが、何も出ない。
「それでは文化祭についての話し合いをします。」
始めの挨拶はきちんとしていたが、先生がいなく実行委員の生徒だけで話し合ったせいか、和気あいあいとした中で行われた。
「これで、話し合いを終わります。」
元々、全校製作を何にするか決めるのが中心だった。だから、すぐに終わった。
俺は、具体的ことは決まってないが、いつもとは違うことをしようと言った。だが、他のクラスは皆、去年と同じようなことをしようとしていた。案もきちんとまとめてある。
「中身がないんじゃどうしようも無いしね。」
「3-2のが良いんじゃねぇ。」
「じゃあ、そうしよう。」
多数決の原理に俺は屈伏した。
その後は、これからの準備についてと役割を軽く説明し、倍の時間を使って雑談が行われた。
一所懸命に考えてくれた人を裏切ったような気持ちだった。特に、木本と桐島にはいうのが辛かった。俺はこんな性格だったっけ。他の奴が、ちょっと前の俺に見えた。どうしてだろう。多分だが、これが最後だから。全ての行事が最後。他の奴らは、知ってはいるが、分かってはいない。いつ、分かるのだろう。
俺は、皆に本気で心から謝った。桐島と木本はしょうがないと言ってくれたが、気分が変わるわけではない。
クラスの半分は、別にどうでもいいという顔をしている。
三学年に約半数いると思われる分かってない方々。もうすぐです。最後は。早く分かってください。そして、変わってください。僕のように。

「先生に聞いてみて。」
「マジックだったら三組にあるよ。」
「あんまり引っ張るなよ。」
今は、文化祭の準備の真っ最中。
約半数の分かってない生徒も、自分の役割をこなそうと、嫌々ながらも働いている。