自慢馬鹿 | BOOKMAN

自慢馬鹿

「虫が巨大化したら、無敵だよな。」
自分たちでもどういう話しの流れか知らないが、もし生物が巨大化したらという話しになった。
「まぁ、空も飛べるし、卑怯な気するけど。」
僕が少し笑いながら言う。
「虫をでっかくしたら、地球の重力じゃ飛ぶことは出来ないよ。」少年たちの輪の中に一人の男が入ってきた。「普通それぐらい分かんじゃん。」
自慢気な顔と口調が僕たちに怒りを覚えさせる。実際に自慢男の言ってることが正しいかどうか知らないが、それは違うと否定するほど僕に知識はない。
自慢男の話を軽く無視し、違う話題を話すけれど、話しの流れと関係のない話しをしてくる。
「エジソンって電球を発明したでしょ。真空球内の炭素フィラメントが光を出して。でも、同じぐらいのときに、イタリアかイギリスかどっかのイワンって発明家が同じものを作ってて、炭素フィラメントを使ったのは、エジソンより二十年ぐらい早いんだ。でも、真空が不完全で役に立たなかったんだ。知ってた?」
彼の話しは薄っぺらい。何処かで聞いたのか、調べたのかは知らないけど、いつ発明したかも、炭素フィラメントとはどんなものかも知らないだろう。
「ねぇ、知ってる?」一度無視したが、しつこく聞いてくる。
「知らない。」
僕の友達が早口に答えた。返事を聞くと、満足そうな顔をしてその場を去った。

虫が巨大化したのを、君は見たことがないだろ。エジソンがいたころに君はいないだろ。赤の他人の言葉を使っているだけ。

その自慢気な顔をぶん殴ってやろうか?