゛You use Evian skin cream, and sometimes you wear L'Air du Temps, but not today゛
映画「羊たちの沈黙」で、レクター博士がFBIアカデミー訓練生クラリスと初めて会った時に、ガラスに覆われた檻の中から、クラリスに言い放った言葉。
ほんのわずかな空気孔から、空気の中の微少な香りをとらえると、
「エビアンのスキンクリームを使っているな。たまにレール・デュ・タンのパフュームを。だが今日は違うようだ」
それに続けて「バッグは上流を気取っていいものを持っているが、靴は田舎ものまるだし、気取ったところで、田舎の訛りはしょせん消えはしないようだな」
ジョディ・フォスター演じるクラリスの瞳が冷たい光を宿す。
この瞬間、クラリスを支配したレクター博士。元精神科医のレクターは、ずば抜けた頭脳と、高慢なエレガンスをもって若いクラリスの心に入り込む。
こんな感じで始まる「羊たちの沈黙」は、アンソニー・ホプキンスの怪演と、彼女しかいないと思わせるジョディ・フォスターのクラリス役で大ヒットした。
クラリスがこの重要なシーンでつけていたパフューム「レール・デュ・タン」をはるか昔、20代の頃につけていた。
当時は香水をつけるのが流行っていて、若い人でも気軽に使っていたように思う。
仲の良い友達がまず「ディオリッシモ」をつけ初めて、そのすずらんを基調とした甘やかで、涼しげな香りにひかれた。
デパートに行き、数々のスティックにつけたパフュームがどれがどれかも分からなくなり、何度か通った後に「レール・デュ・タン」に決めたんだった。
今は「柔軟剤」さえもうるさい匂いに感じられるから、現在自分で買った香水は持っていない。
それでもレール・デュ・タンの香りをかいだならすぐにわかる。
どんな香りか?
朝もやの中で手にするフラワーブーケ。ちょっと石鹸みたいでもある。
その後、プワゾンやムスク系の濃厚な香りが流行って、日常に使える爽やかな香りに移行して……
今はなんだろう?
この間テレビから流れて来た「香水」っていう歌に、3年ぶりに連絡してきた元カノのこと、また好きにはならないけど、あの時つけてた「君のドルチェ&ガッパーナの香水がおもいださせる」って。
どんな香り?
自由な感じの元カノだから、きっとフローラル系のクラシックな香りでは無い気がする。
スパイシー?ムスク系?
メンズをつけてる?
香りだけはネットでは伝わらないね?笑
※最近はコンテンポラリーっていうの?不思議なダンスが流行っているのね?笑