何故近藤誠さんが信じられないのか | Just a diary

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2年前のスキルス胃がんステージⅣの手術前、家族や職場、友達に連絡を入れる中で、これは心してかからねばと思ったのが、六歳下の妹のこと。

歳が離れていたせいか、あまり一緒に遊んでいた記憶は無く、三つ下の弟が良く面倒をみていた。

小さい頃から可愛らしい容姿の子どもで、ハーフと間違えられる栗色の巻髪と顔立ちに嫉妬があったのは否めない笑

東京の学校を卒業したらそのまま結婚して最近引っ越すまで東京に住んでいた。

幼い時に引っ込み思案で優しい子どもだったのが、東京に出てとても強くなった。

田舎から東京に移り住み、どこか武装しているようにも見えた。

それでもマンションのベランダ側の庭に住み着いた鳩を、「巣をつくったらね?撤去出来ないんだよ」と嬉しそうに写真を送ってくれる優しい妹でもある。

そんな妹がいつだったか「わたしはがんになっても治療をしないの」と言ったことがある。大人になって虫垂炎をこじらせ大変な思いをしたことからなのか、当時雑誌や書籍をにぎわした「医者は抗がん剤を使わない」とか、「がんは放っておくのが最良」などの記事を読んだからなのか定かでは無い。

風潮とは恐ろしいものである「ステージⅣは末期」とか、「がんの標準治療は意味がない」とか、周りの大人(特におやじ系の雑誌が好きな御仁とかね?)の多くがこういった意味の無い情報を信じてしまう。


そして誰も責任を取らない。

妹に知らせた時、妹は予想通り「手術は止めて!がんが散らばって治らなくなるよ!こっちに来て代替療法を受けて!」

ステージⅣを知らせなかったわたしも悪い。とてもじゃなくて言い出せなかった。

手術は怖いもの。抗がん剤は人を殺してしまうもの。そんな認識のある妹にどうやって説明出来よう。

それから毎日何時間も電話で話し、最後は「自分の考えを通すから」とケンカのような状態になってしまった。

今はわたしのハゲ散らかした頭を見て笑っている妹。






あーー生きてて良かった。
ケンカ別れなんて笑えない。あれが今生の別れでしたなんてね?

売り上げを第一に考える出版社も、命を扱う情報には配慮すべきだし、わたしたちも欺瞞やごまかしを見抜く力を身につけなければ。



「がん治療に殺された人、放置して生きのびた人」→


「妄言に殺された人、適切な治療で助かった人」by多くのがんサバイバー

がんは100人いれば100人が違う症状を持っているのだから、100人それぞれが違う治療法があると思う。医学博士じゃなくても分かる話。92歳のおじいちゃんが、お腹痛くて受診したらがんが見つかった。この場合体力のいる手術も抗がん剤も、ほとんどの医者は勧めないだろう。


がん患者を十把一絡げに扱うことこそ、かの人の患者に対する目線に感じる。でなければ中吊り広告にあんなショッキングな文言は出せないでしょう?当に治療中の方だって見てたと思うの。

怒りは治療に良くないから、明日からは通常運転、お気楽極楽ブログに戻ります。


読んでくれてありがとうございます。