フランス旅行の記事をずっと書いているが、まだまだ中盤。

あとひと月は自分自身楽しめる気がする。

 

元気な時なら考えられないようなゆとりあるプランで昼過ぎまでホテルで過ごす。

 

コロナ全快した今ならば、もっともっと予定を詰め込んでいただろう。

(予定だけでなくトランクに荷物も詰め込んだしお土産も買い込んだろう)

 

しかしコロナに関わらず自分の体は年齢相応なわけで。

 

きっと帰ってきてから寝込んだかもしれない。

つくづくいろいろなタイミングが良かった。


 

この日は午後からエッフェル塔と凱旋門とシャンゼリゼ通りを散歩する。

ホテルから地下鉄で数駅。どこに行くにも数駅で済むのはありがたい。

しかし地下鉄はスリが多く気は抜けない。日本語で注意喚起の放送がされているほどだ。

 

 

わたしは心配性だし常に自分にも周りにも注意を払うが、しかし地下鉄に乗るのが怖いから薬を飲んでいた。それでも眠くならないように半錠だけ。

 

だってね〜。パリの地下鉄。駅に停まる前にドアが開いたりするんだよ(‘ jjj ’)

真っ暗な地下トンネルの中でドア開くってなかなかの恐怖よ。

 

わたしはともかく。

 

1番心配なのは夫。

 

「オレは大丈夫」とか「取られて困るものはない」とか言い張る。

こういう人が1番狙われる。わたしは気が気でない。

 

娘も義息子も絶えず気を使ってくれて

地下鉄でも後ろの茶色の帽子の中年はスリだよとかあのお婆さんはスリとか教えてくれる。

 

 

↓外務省の渡航者向けのHP

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

行く前にスリの特徴や被害にあった人の経験談をそれはそれは山ほど読み込んだ。

 

その手口や風貌。

たとえ若くても子どもでも女性でもスリはいること。

数人でいることも多いしひったくりや強盗も多いこと。

 

わたしは輪ゴムを10本ほど持って行った。リュックのときは抱えてファスナーを輪ゴムで止めた。これでスリへの時間稼ぎはできる。しかしひったくりにあったならアウト。旅行後半はリュックを持つことも止めた。

 

 

凱旋門とエッフェル塔に行くまでの地下鉄は結構混んでいた。

それまでは座れたりしていたので満員電車は少し怖かった。

 

パリに来て一番の混み具合だったので一本見送り次の電車に乗ることにする。

 

娘と義息子が乗った後、わたしが乗り最後に夫が乗り込んだ。

いつもなら家族でまとまっていられるのだがその日は娘夫婦と離れてしまった。

 

夫の周りにきつめの顔をしたおばさんと若くて可愛い女の子が2~3人いた。

おばさんが怖い顔で周りを睨みつけながら何かを怒鳴っていた。

 

少女たちがその怖いおばさんを避けるように入口の方に下がって行く。

おばさんが女の子をぐいぐい押している。

と同時に我が夫も巻き込まれながらずんずんドアの前に。。。。

わたしとの距離がどんどん離れる。

 

ふと嫌な予感がした。

 

見ると女の子のひとりが夫のリュックに手をかけている。( ゚Д゚)

両手でファスナーを開けている瞬間だった。( ゚Д゚)

 

何かが起きている。

スリ?偶然?おばさんから身を守りたくて夫に助けを求めているの?

 

いったい誰が悪いのか何が起きているのか検討がつかないが

とっさに夫の名前を呼び、手を伸ばしリュックの肩紐を掴んだ。

わたしのいる場所までおもいきり夫を引っ張った。

 

女の子2人が英語でもフランス語でもない言葉でわたしに何かを言った。

わたしの顔を見てニコッとする。

 

まだ事情がつかめないので一瞬わたしも笑い返そうとしたが

その笑いがなんとなく小馬鹿にしたような笑いだったので急遽・無視をする。

 

なんと言ってるのかはわからないが、ちぇっ!失敗しちったよ。的な言葉に思えた。

 

駅に着いたとたん、さっきのきつい顔のおばさんが女の子を外に突き飛ばした。

 

娘は、その時はまだ事情が分からずにいたので

「あのおばさん。怖いね。意地悪をしてたね~~」

 

まさしく突き飛ばされた少女たちが怖いおばさんにいじめられている構図なのだが。

 

まだよくわからぬまま、電車を降りて振り返ったらその女の子達は笑いながら隣の車両にまた乗り込んで行った。

 

そこでなにもかもが繋がった( ゚Д゚)

あの子達はスリだ。( ゚Д゚)( ゚Д゚)( ゚Д゚)

 

気づいたおばさんが突き飛ばしたんだ。

 

すぐに夫のリュックを点検。

何も盗られたものはなさそうだ。わたしが見たとき少女はファスナーを開けていた。

あの時・わたしがすぐに気がついたから盗む寸前だったのだ。

 

 

夫はショックな様子だったが、荒療治にはなったと思う。(何度も何度も言ったのに。。。)

 

夫もショックだったろうが義息子がショックを受けていた。

彼はいつもいつもスリに狙われない位置でわたし達を見てくれていたのに

守れなかった。と。

少女たちはどうやら東欧かロシア語でしゃべっていたらしいから聞き取れなかった。とも。

 

 

いや、違う。

オレは大丈夫とたかを括っていた夫が完全に悪い。(ー_ー)!!

 

 

わたしもオレは大丈夫という夫が危ない。とずっとずっと思っていたから

彼のリュックの少し後ろにいて、いつも気はつけていたのだ。

 

義息子に本当に申し訳ない。:;(∩´﹏`∩);:

 

そして。わたしの勘が働いたわけは他にもある。

行く前に読み込んだネット情報にまさしく風貌が同じ女の子たちのことが書いてあったのだ。

 

↓以下はネットで見つけたスリ注意の書き込みである。

(コメントが複数あり別の日の別人のコメントだが

わたしが会った少女達に酷似している)

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

image

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

image

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

この書き込みは3年ほど前のものだった。今回わたしが見た子たちは高校生ぐらいに思えた。

同じグループかどうかは知らないがそのまんま育って同じ生活をしているのかもしれないし

どこでもこういうスリグループがいるのかもしれないし・なんとも言えない。

 

が。とにかくそういう世界がある。