恐ろしいことに3週間くらいブログを更新していませんでしたガーンすっかりブログのことを忘れていて、昨日の青森県知的障害者福祉協会の研修で「親亡き後」問題に触れてブログに書いてみようかなって思って思い出しました…今日はちょっと長いですびっくり

 

僕も20代~30代の頃に、措置時代の知的障害者入所更生施設というところで勤務していて、障がい者は最終的に施設やグループホームで最後の時を迎えることになるのかなって考えていました。

 

僕は38歳のときに、当時は施設の副施設長でしたが、「知的障がいの分野だけの知識では足りない!介護保険のことを知らなきゃいけないと思い」社会福祉法人を退職して介護保険事業を行う大手株式会社に就職しました。しかし…この選択がドンピシャでした爆  笑

 

介護事業については何社か転職しましたが、有料老人ホームとデイサービスの複合施設の施設長で入社して、エリア長になり、最終的には本社で介護事業部門の管理職として従事したおかげで、高齢者福祉や介護保険制度を学び、事業運営のノウハウを学び、実地指導(今の運営指導)も50回以上は立ち合い、新規事業の立ち上げなども含め15年ほど介護事業を詳細に理解することが出来ました!

 

介護保険ではもう10年以上前から、医師不足や病床不足の問題から、地域包括ケアシステムを提唱して、在宅での看取りを推進してきました。僕も遅れてなるまいと、東京では介護付き有料老人ホームでの看取りから、次に定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業を開始して、在宅看取りにも取り組みました。そしてグループ施設のある青森県では、住宅型有料老人ホームがクリニックと連携して年間100名ほどの看取りをしていたこと、別に障がい福祉事業も行っていたことから強い興味があって、2年半前に志願してこの青森エリアに着任したのです!そして高齢者事業、障がい福祉事業、クリニックの運営を総合的に行っています。って前置きが長すぎましたキョロキョロ

 

やっと本題です…障がい者の「親亡き後」。ただ、そもそも障がい者といっても、知的障がい、身体障がい、精神障がいは、そもそも障がい特性が違うのでひとくくりにすること自体にちょっと無理があるので、大まかな可能性についてだけ。

 

親が亡くなったあとの選択肢として、多くの場合は施設入所やグループホーム(共同生活援助)を考える人が多いでしょう。昨日の研修でも、障がい認定は身体障がいのみですが、軽度の知的障がいもある40代の方で、親の急逝で一人になった方の居場所として、ショート利用からの施設やグループホーム入居を目指されていました。

 

それはひとつの考えとして良いと思うのですが、ADLは概ね自立か一部介助のようでしたので、僕たちに同じようなケースの相談があった場合、まずは居宅介護を利用して在宅での生活の継続を提案すると思います。介護保険事業で学んだ重要なことのひとつは、認知症の方も含め、一人暮らしの高齢者であっても在宅で暮らし続けられるケースはかなり多いということなのです。特別な障がい特性がある場合は別として、対象者が高齢者から障がい者に変わるだけですから、当然可能だと思うのです。

 

僕たちは実際にグループホームから出て、一般の自宅やアパートで暮らす障がい者の方を支援しています。食事の準備が難しい方や常時精神的なサポートが必要な方は、グループホーム近くのアパートに住んで、グループホームに食事を3食とりにきて、相談したいときはグループホームの職員に相談に来るので、必要に応じて居宅介護で随時の対応をするようにしています。もちろん他の法人の居宅介護や就労継続支援Bも使っているので、そちらでも相談可能です。

 

一番は難しいのは、高齢になり、医療的なケアや看取りが必要な時でしょう。先ほど触れたように、高齢者の在宅看取りも可能ですが、もうひとつの可能性として有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅を活用することだと思っています。少しずつこのようなケースも増えているようですが、僕たちはすでに仕組みとして、障がい者の高齢化➡常時の見守りが必要➡サービス付き高齢者向け住宅に住み替え➡常時の介護・医療的ケアが必要➡住宅型有料老人ホームに住み替え➡看取り、という流れが出来ています。生活保護でも入居可能なので、金銭的な問題もクリアします。実際にサービス付き高齢者向け住宅に住みながら、就労Bに通っている方もいらっしゃいます。

 

ちなみに住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅は、介護がない分、逆に地域の様々なサービスの利用が可能なので、高齢障がい者にはむしろベストではないかと思っています。

 

最後に、何の影響力も持たない僕がずっとほそぼそと提案していることなのですが、僕はサービス付き高齢者向け住宅は『サービス付き共生型住宅』という類型に変えて、身体障がい者手帳を持つ人も使えるようにすべきと考えています。そもそもサ高住のはじまりは、高齢者がなかなか賃貸住宅を借りられないという事情があったことからです。障がい者も同じように賃貸住宅を借りにくいこと、そして体の不自由があることに対するバリアフリーな環境や常時見守りをしてくれる人がいて、かつそれなりに自由度が高く、身体障がいという特性に合っていると思います。しかしサ高住は60歳未満の場合は、介護保険認定を受けている場合以外入居できません。ぜひ身体障がい者の利用を認めて欲しいと思っています。

 

さて、今日のところはこれで終わりにします。かなり個人的な感想かもしれないですが、障がい者福祉事業者より、高齢者福祉や介護保険事業者の方が看取り対応は進んでいると思いますので、そのノウハウを障がい福祉事業でも活用すべきだと思います。そのためにも今のような共生型サービスではなく、当たり前の日常において介護保険と総合支援法が実際に連続していることが望ましいのです。まずは僕たちがその先駆けとなって、障がい者、高齢者、福祉や介護や医療を繋ぐ事業の実践を続けていきたいと思っています!

 

長文になりましたが、最後までお読み頂き、ありがとうございました爆  笑