第一章:不倫相手の子供を誘拐した女・希和子の3年半の逃亡劇。

 第二章:誘拐された子供・恵理菜のその後。

 

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 希和子が衝動的に、不倫相手の生後6ヶ月の子の幼児を誘拐してしまうシーンから物語は始まります。どう考えても、逃げ切ることも育てることも無理と思われる状況です。けれど、希和子は涙ぐましい努力で、子どもを育てようとします。その子のために何もかも投げ出し、人生をかけて愛する希和子の姿にいつしか同情し、応援してしまいました。


 希和子にこのまま幸せに暮らしてほしい、でも、きっといつか終わりがくる・・・ああ、やめられない!と、一気に読んでしまいました。読んだ後も、色々と考える要素に満ちていて、余韻の残る本です。


 図書館に予約をいれたのは5月17日、半年近く待った甲斐がありました。

 

八日目の蝉 (中公文庫)/角田 光代