新しい童話シリーズの一冊だし、童話大賞受賞作品も掲載されているので、児童書に分類されて場合もあります。でも、できれば小学生より少し大きくなってから読んで欲しい作品です。



 愛犬を失った翌日、泣きながら歩く私は不思議な男の子に出会い・・・。


 センター試験に全文を掲載されて有名になった「デューク」を含む9つの短編。出会いや別れ、夢のような現実のような不思議な話が、美しい言葉で綴られています。


 最近、ライトノベルや実用書ばかり読んでいたので、文章の間(ま)が新鮮でした。まるで、お茶室にひとり居住まいを正して座り、木々のざわめきや水のせせらぎを体全身で感じているような、そんな不思議な気持ちになれる本です。


つめたいよるに/江國 香織