REPEATERという、インディーバンドの1st ep.が

ライブ会場限定で発売されたので入手しました。

 

 

REPEATER official site

 

Vox/Gtの橋本 慎太朗率いる、4人組ロックバンドである。

 

2017年より現在のメンバーで都内中心に活動を開始。

エモ・ポストハードコアの影響を公言するも、

どこか懐かしいメロディとキャパシティを凌駕する

アグレッシブなパフォーマンスに定評があり、

2018年には話題のコンセプトアルバム「SAD COMMUNICATION3」に参加。

ロックの狂気と、現代に生きる男のロマンが交錯する”新宿ファンタジードキュメント”。

 

(CD帯レビュー欄より)

 

 

彼らのライブに足繁く通っていたので、リリースを待ちわびていました。

早速、ツラツラと感想を書いていこうと思います。

 

 

1.fury

 

ライブの始まりにも演奏されることが多い曲。

ガラスの軋む音のようなギターに、心を掻き毟られる。

 

Gtアオキ氏は、時折アコギで演奏する時もあるのだが、

エレキのオーバーダブも加えられていて、音源ならではのアレンジが聴ける。

轟音に引き摺られそうになるので集中力が要る曲だ。まだ1曲目。

 

 

2.BOYS LIFE

 

こちらはコンピとは別のアルバムミックス。

全体的に楽器の音が明瞭になった印象だ。

特にドラムのシンバル類のダイナミクスが際立っている。

オーガニックさの中にもモダンさを感じさせるサウンドだ。

中間部のベースは皆で頭を振りながら聴こう。

 

ちなみに、筆者はこの曲が一番好きである。(キャッチーな曲が好み)

 

 

3.36分後の未来

 

不穏な合唱から始まるナンバー。

左右のギターのニュアンスが両方ともサイケデリックなのだが、

片方がデヴィッドギルモア、片方がジミヘンを匂わせる音色で面白い。

後半のギターソロバトルは必聴。シメの歌がメロウなのがニクい。

ボーカルの空間処理も心地よい響きだ。

 

4.share

 

一つ言わせてもらうと、ツンデレ。

最後に泣けるスローテンポを持ってくるのはズルい。

これほど多幸感に満ち溢れた曲は、探しても中々無い。

 

ロックバラードの中にも、シューゲイズなコーラスワークが光っていたり、

カウンターメロディを奏でるギターが美しい。

個人的にギターソロが120点。何回聴いても涙腺崩壊する。

 

 

そして、購入特典として「MY REPLACEMENTS」も配布された。

(※ミニアルバムと同曲のアコースティック音源)

 

 

実はこっちの方が好きだったりもする。

思い出したのが、copelandの2nd、「In Motion」ディスク2のカップリング集に似てる。

パーソナルな雰囲気や、原曲デモ集のような雰囲気が近い。

 

同時にストイックな、自身の声に向き合って作られた印象を受ける。

これはジョンフルシアンテのソロっぽくもある。「shere」のコーラス部分など。

少しコードにアレンジが加えられていてエモい。

「エモい」はこういう時に使う言葉だと思う。

 

 

今作はバンドの初期衝動を詰め込んだ作品になっていると思うが、

次回作は、コンセプチュアルな分かり易いアルバムを聴いてみたい。

最近の未発表曲はニューウェーブ色が強く、好みなので大当たりになるかもしれない。

 

 

レビュー・文 / 藤﨑俊行