2/28、SAD COMMUNICATION3というイベントに向かった。
場所は新宿アンチノック。天気は曇りがかっていた。
この日は裸体のシルエット、zan80z、REPEATER、十二月二十三日、borderline caseの
計5組が出演。現在インディーズ、アンダーグラウンドシーンで最も尖っているバンドが集まっていた印象。
ライブで圧倒され、音の洪水に包まれた終演後、
なんと全バンド新録のコンピレーションCDが配布された。
既に20回以上はリピートしている程、お気に入りなので
ここにレビューを綴ろうと思う。
1. ジュセン / 裸体のシルエット
不穏なブラッシングから始まり、ジェットコースターのように駆け抜ける曲展開。
ジュセンとは、受洗(キリスト教用語)の事なのか。
個人的にはいわゆる「輪廻転生」の核に迫る世界観を感じた。
拙い感想になってしまうので、更に聴き込みたい。スルメ曲なのかもしれない。
聴き手も体力を要求される音楽であり、血液の速度を速めないと取り残されてしまう。
インストの強みである、言葉の壁を越え、USツアーを完走した彼ら。
轟音に包まれながら、またライブでこの曲を聴きたい。
2. LIFE / zan80z
冒頭から泣いてしまう。
エピタフ直系、哀愁メロディックパンクライクな楽曲。
乾いたギターに、硬質な音色のバスドラム。個人的なツボを抑えていて◎。
非常に印象的なのが、日本語詩で歌われていること。
曲調と相まって、歌詞がダイレクトに耳に刺さり、涙腺が崩壊する。だって僕日本男児だもの。
後半のコーラスパートでトドメだ。今世紀最大のアンセムなんじゃないですか。
3. BOYS LIFE / REPEATER
ギターロック? そんな言葉では括れない。しかし体の中にスッと入ってくる音楽。
音像は激情ハードコアであるのに。
すんなりと聴けるのは、ハシモト氏のメロディと、リアルな人間模様を綴った歌詞で
繋ぎ止めているから。そして、このバンドのもう1つの魅力はアオキ氏のギター。
クラシックロックのダイナミズムが楽曲に散りばめられている。
ロックの狂気と、現代に生きる男のロマンが交錯する"新宿ファンタジードキュメント"。
4. 無題 / 十二月二十三日
無題。ロックンロールはつべこべ言わず鳴らせばいいのだ。
時にはメロディが膜を張って、本質が伝わらないこともある。
だから叫んで、生身で感情を表現する。女々しさも、ノスタルジーもひっくるめて。
刹那的な瞬間を切り取った楽曲だと認識する。
冒頭の「これ以上、名曲は生まれない」というフレーズ。
いやいや、これ以上でも以下でもなく名曲です。コレ。
一番リピートしている。”うだつの上がらん我らである”。
5. dead end,over / borderline case
3/28にツアーファイナルを控える、脂が乗りまくっている彼ら。
これぞ、オルタナの本質を体現している。
変拍子も歌唱も在るべき場所にあり、きちんと侘び・寂びのある
楽曲に仕上がっている。曲中に仕掛けられたギミックに二ヤリとさせられる。
NINO氏のボーカリゼーションは独特の艶があり、ニューウェイブやゴスの要素も感じ取れる。
繰り返されるディレイフレーズにトリップ寸前。現代版ニューレイヴだ。
これだけ片仮名でレビューしてしまうということは、
"オルタナティブ(既存の枠に縛られてない)"であるという証拠。
以上SAD COMMUNICATION3 レビュー、
最後までご覧頂き、ありがとうございました。