BLです。
ご注意ください。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈if、もしもあの時…
「…………さいあく」
夢だと思えば どうでも良くなって
流された。
目が覚めたら こんな悪夢はただの夢。
日常に戻ったら さっさと忘れるくらいのもの。
それならと…
ただ、途中からおかしいと思った。
久々だったけど開かれた身体はあいつをすんなり受け入れていて、あろう事か…
めちゃくちゃ気持ち良かったとか
あり得ねぇ…
でも1番あり得ないのは
目が覚めたのにもかかわらず
全く夢から覚めていないことだった。
なんで俺、こいつの腕の中で目が覚めてんの?
安心する温もりと匂いに誘われて
一瞬、現実逃避したくなったのを無視して
起こさないようにそっと抜け出した。
気持ち良さそうに寝てる寝顔を見てドキッとする。
変わらない寝顔
変わらない温もり
全部、俺が捨てたものだ。
「ハァ……まぢなのかょ」
昨晩、聞き捨てならない言葉を聞いた。
「俺たちの家」と、あいつはそう言ってたはずだ。
じゃあ、俺の家もココ?
周りを見渡せば見覚えのある寝室…
ココは…違う。
俺のじゃなくてあいつの家だ。
よし。昨日は夢だと思い込んだけど
1回、夢じゃないとして考えてみよう
「俺たち」とは俺とあいつ。
それに家がかかってくるということは
この家で2人で暮らしていると言うことだ。
……いつから?
てか、別れてないのか?
いやでも、だって
あの時にちゃんと話し合って決めたはずだ。
……
……
……
……ダメだ。いくら考えても何もわからん。
とりあえず…今日はどうするんだ?
俺、仕事入ってたっけ?
スマホの中の予定表を開けて確認する。
都合良くと言っていいのか
もう起きて用意しないといけない時間だった。
これは…逃げる為じゃないぞ
今はとにかく冷静に現状把握だ…
誰に言い訳しているのか分からないが
そう言い聞かせて、今は混乱する頭を切り替える為に
いつも通りの日常に進んで行くことにした。
そんな俺の様子を黙って見ている視線には
全く気が付かずに……
続