BLです
ご注意ください
まぁね……予想通りよ
勿論分かってた事がその通りになっただけ
だから別に何も、今更言わないし
思わなきゃいいんだ
また、あの頃と同じ状態になっただけ
俺が中三の時、あいつは高一で
その時だって同じだった。
あいつが進学した頃、特に学校と部活が忙しくて
俺も一応は受験生だったし、2人で遊ぶ事も自然と遠ざかって、会わない日のが多くなった。
でもあの時は付き合ってたわけじゃないし
だから自分の気持ちを燻らせながら
たまたま会えるのを楽しみにしてたっけ…
俺、健気だったな(笑)
じゃあ、気持ちが繋がってる今は?
またあの時と同じように
大学と高校との壁を目の前にして
なんなら、お互いにバイトだってあるから
余計に会えない日は続いていた。
いつから、あいつの顔見てないかな…?
毎日メールだけは必ずくれる。
「おやすみ」は毎日。
「今日も会えなかったな」
「元気にしてる?寂しいだろ?」
そんなおちゃらけたメールは最初の方で
こんなにすれ違って会えないと
あいつも素直に「会いたいな…」って…
家が隣同士なのに
会いたくてたまらないのに
何故だかずっとタイミングが悪い。
もう、ひと月近く顔を見てない気がする…
いつも一緒だった高校生活は幸せだったと
そういうのは失ってから気がつくものだ。
最近は帰宅するとあいつの部屋をまず確認。
灯りがついていたらすっ飛んでいきたい気持ちで
見上げるのが日課になっていた。
でも、いつも真っ暗で……
1度だけ灯りがついてる時があって
すぐに「もう帰ってんの?」って
メールをした事があったけど
ずっと既読は付かず……
なんだ、付けっぱなしで出掛けたのか…
そう思って肩を落としてたら
次の日…
「ごめんごめん!早く帰ってきたけど寝落ちちゃった!カズ帰って来るの待ってたのにーー!」
そんな残念過ぎるレスが届いた。
スポーツ推薦で進学したあいつが毎日頑張ってる事も、就職したら一緒に住もうと約束したあの日から貯金の為にバイトを頑張ってるのも
全部知っているから…しょうがないよね
邪魔しちゃいけないと思って遠慮したけど
寝顔だけでも見に行けば良かったなぁ……
ちょっと後悔した。
だからあの時とは全然違う。
会いたいよ
でも、会えない……
恋人同士になった今の方が
会いたいと思う気持ちは募っていくばかりだ…
「家が隣同士でもそんなに会えないの?」
「んー……ね?」
「会いたいなら部屋で待ってたらいいじゃん」
「うーん……それは、さぁ//////こんだけ我慢して会ったら……あいつ、止まらなくなりそうだし/////」
「あぁ(笑) そういう心配が出てくるレベルね」
「潤くんだって、会えない時あるでしょ?」
「まぁね。でも俺はさ、翔さん一人暮らしだし
そこで待ってたら帰ってくるじゃん?」
「あーー、そっか」
合鍵……嬉しそうだったもんね
「でも、もうすぐ夏休みだし
休み入れば流石に会えるだろ?」
「そうだね。たぶん……きっと?」
「いや、会えるって(笑)
今生の別れじゃねぇんだから大丈夫だよ」
「だよねぇ」
実際、無理して会おうと思えば会えるのに
お互いに遠慮しちゃってるのが原因だし…
なんなら、今日だって向こうの家に勝手に上がりこんで待ってたっていいわけなんだよなぁ…
あ、でも今日バイトじゃん
あいつはきっと遅くまで練習だろうし
ハァ……こうやってタイミングが上手く合わないから
また会えない日が増えていく。
「カズ…………あ、じゃあさ!
祭り!終業式の日にある祭りに誘ったら?」
「祭り……あの、土手のとこの?」
「そうそう!花火大会の!
前もって会う約束しとけば、お互い予定空けて
会えるし、すれ違えないだろ?」
「なるほど…」
「よし!そうと決まればすぐ予定確保しろっ」
「わ、潤くんちょっ…」
「俺が打ってやる……って////おまえら…
なんつぅ切ないやり取りしてんだよ!」
「みっ////見んなよぉっ///////」
隙をつき取られたスマホを慌てて取り返す。
最近のLINEのやり取りなんて恥ずかし過ぎて見せられたもんじゃない
ったく、どこまで読みやがった?
昨日の最後はどんな終わり方してたっけ?
「はーー、甘ったるい//////」
潤くんまで顔が真っ赤になっていた。
「もぉっ////自分で打てるしっ//////」
俺なんて、きっと全身が真っ赤だろう
「でさ、俺キュンキュンしちゃった」
「へぇ……どんな感じだったの?」
「んーー、とにかくね
相葉君がすげーー甘いの!」
「へぇ(笑)」
「おやすみ、大好きだよって終わってた」
「へええええええ(笑)そりゃ甘いわ!」
「2人共お互いが大事過ぎて、そのせいですれ違っちゃってんだよ?…特にカズがさぁ、もう少しワガママ言えば会えると思うんだよなぁ…」
「なるほどね……で、潤がひと肌脱いであげたんだ?」
「ひと肌?(笑)いや、単に約束しろって言っただけだよ」
「ふぅん…そんでどーなったの?」
「あ、それでね…すげーハイテンションで返信返ってきて、絶対に行こうって」
「良かったじゃん」
「でもやっぱその日も練習があるみたい。花火には間に合うよう向かうって言ってたからさ、カズにそれまで俺らと一緒に祭り回ろうって言っちゃったから」
「おー、いいよ。俺もニノに会うの久々だわ」
「そっか…そんなもんだよね」
好きな人に会えないって
普通に久しぶりって思うよりも
もっともっと…
すごく長く感じるよな……
もしも自分がそうだったら…
自分に置き換えて考えたら余計に切なくなった。
「そんじゃあ……話もきりが良いので、よろしいでしょうか?」
「ん?……なんだょ//////」
「俺らも久々だよーってこと!」
「ンアッ/////………おぃ、がっつくなって…」
「1週間でも厶、リー!」
「ちょっ…////// もぉーー」
1週間で無理って……
じゃあ、あいつらが次スる時どうなんだろ…
受け身ながらに想像して思わずゾワっとした。
カズ…頑張れ……しか言えねぇわ……
続