BLです


ご注意ください










「あ、ずるい自分だけTシャツ」


「着替えのだよ
  バスローブ暑くて着てらんない」


Tシャツにパンイチって…
もう家感覚だな

でもそっか
その方がいつも通りで居られるかな?


「…俺もそうしよっかなぁ」


「えーーバスローブがいい!」


「///////なんでだよ」


「なんか、ちょっとエロい?」


「やっぱ着替え…」


「わ、わー!うそうそ!
  湯冷めするし着てなさい」


自分の事は棚にあげて
暑いならちょっと前開けとく?なんて
少し前を開かれた。

めちゃくちゃニヤついてる顔は無視しとこう
もう見ててこっちが恥ずかしい//////


「……はぁ、なんかさ」


「ん?」


「部屋の居心地が悪い…」


「居なれないからじゃん?」


「こんな所慣れる事なんてないよ
なんでベッドの横にこんなデカい鏡あんの?」


「えー……そりゃあ…まぁ、ね?」


「なんだょ」


口篭るってのはその理由を
よーく分かってるって事だ

でも、聞いてなんだけど
こんな場所にある鏡なんて
あんまりいい理由な気はしない…


「んー///////……そういやカズってさー」


「話し逸らしたし」


「まぁまぁ……あ!てかさぁ、
 こういうのおまえ見た事あんの?」


「え…どういう………っ////////
 ちょっ、おまえ何してんの?!」


リモコンを取って
どこかのボタンを押した途端

いきなり 裸 の女がめちゃくちゃ気持ち良さそうに声をあげているのが映ってビックリする。


「何って、AVだよ?
  やっぱ見た事ないかー」


見た事……

なんか、誘われた事はあったけど
いかにも俺をからかう為ってのが分かって
断った事はある……

それ以来そんな機会も無くて唯一見たのは
まーくんと付き合う事になってから
その先を考えた時にどんな事になるのか知らないのは怖いとネットで男同士のソレを調べた時……



「//////…おまえはあんのかよ?」


「まぁ、そりゃあ健全な男子高生だし…ね?」


……そっか
そりゃあそうだよね…

こいつは、俺を好きになる前は
ノーマルで、普通に女の子が好きで……

そんなの、当たり前の事じゃん


それでも何か…
腹の奥からザワザワとしてくる感覚がした。



「ふぅん…面白いの?」


「んーー…
 面白いとかそういうんじゃないような
 なんつーの?興奮とか…処理用?」


興奮…… 

するのは勿論…


「…やっぱ、胸がある方が興奮するよね」


テレビに映っている
いっぱい 揺れてる 胸…

俺だって見れば
ドキドキしないわけじゃない

それでも何だろ……

やっぱ平べったくて硬い俺なんかよりも
柔らかくて、こういう大きな 胸 の女の子のが良いよねって……突きつけられた気がして

さっきまであんなに愛されて幸せだったはずなのに……



俺達……
本当にここまで進んで良かったのかな?



そんな現実を突きつけられたような…
分かってた事でも突然ガツンと来た衝撃に
言葉を失ってしまった。



「…カズ、変な事考えてんだろ?」


「わ……やっ、ちょ…離せってっ…」 


黙ってしまった俺を見て
いきなり身体を引き寄せ、後ろから回した腕で動けなくした まーくんの顔は、ムッとしていた。

そして、バスローブの上だけ全部脱がされ
上半身だけ 裸にされた俺は…



無理矢理
ベッド横の大きな鏡に映されて……

  

「やっ///////何すんだよ!!」


こんな……屈辱的なカッコ……


「カズ、見て!」


強引に顔を鏡に向けられる。


「っ……ゃ、やだっ」


なんでっ…こんな事すんだょ……


「ほら、いいから…ね?」


優しい声が耳元で囁いているのに
胸に強く圧迫感を感じて

ものすごく……悲しくなってくる……



「まぁくん…ゃだっ……意地悪すんなっ」



泣くな……

泣いたら惨めなのは……


俺だ…
 


「違う…意地悪じゃないよ
  カズにちゃんと知ってて欲しいの」


「?…なに、を……」



鏡に映るまーくんと目が合った。

その一瞬で、強く真っ直ぐな瞳に囚われ
自分の意思では逸らせなくなる魔法をかけられたみたいになる。



「俺が、どんだけおまえに興奮すんのか」



ちゃんと俺を見ててよ?



「なっ////////……んんっ!」