BLです。


ご注意ください。










「みんな…どうしたんだよ…」



3人のアンドロイド達の間で
何かあったのはすぐに分かった。


自分達の大切な奴を泣かせてるのに
放ったらかして
何を聞いても2人は何も喋らないから


苛立ち、カッとなった俺はつい…



「マサキ以外返品するぞ!!」



そう、叫んだ途端
「ハ?」って睨みつけ、凄んだニノは
俺の横をすり抜けて

家を飛び出てしまった。



「ニノ!!!!!」


「マサキ!待てっ
  おまえは行くな!!」



俺の静止も振り切って
マサキはニノを追いかけていく。



「カザマ…ゴメン、ゼンブオレノセイダ」


「なんだよ…それ…」



残された感たっぷりの俺にショウが謝る。


事情も何も分からないのに
俺たちの関係が壊れそうになっているのを
指をくわえて待ってろって言うのか?



「オレガ ルールヲヤブッタ」


「ルール? そんなのあったの?」


「ウン…オレガ イケナイ
  アンドロイド ニ、ショユウケンハナイ」


「所有権…て、マサキをショウのモノに
  するのはダメだって事?」


「…カンタンニイエバ、ソウイウコト
 アイツガ…トウトウ マサキヲモトメタカラ」


「え…それって…」


「ズットズット コワカッタ…
  オレガ サキニ マサキヲモトメタカラ
  ヤサシイ アイツハ ウケイレテクレタケド」



こんなにも 弱々しいショウを
俺は初めて見た。


いつもマサキを大事にしてるからこそ
怖い時が多いけど…

マサキの前ではデレっとして幸せそうな
ショウしか見たこと無かった。



「順番が…重要って事?」


 「ンー…ホンライナラ、アイツラガ
   ツイニ ナルハズダッタカモシレナイ」



順番では無いって事?
じゃあ、所有権ってなんなんだ?



「ショユウケン ハ カザマノモノ
  アンドロイドガ オタガイヲモトメルトキハ
  ショユウシャノ ショウダクガヒツヨウダ」


「ええぇ?!そうなの??
  全然知らなかった……あれ?じゃあ…」


なんで おまえら
あんな事出来てたんだよ…

あ!
それがタブーだったって事?!



「マエニ スコシダケ ズルシタ…」


「ずる?」


「マサキハ オレノモノダカラッテイッタラ
  カザマ ハ、シッテルヨッテ…」


「まさか……それで承諾になるの?」



バツが悪そうにコクンと頷くショウに
一瞬 眩暈がした。


んだよーーーーーーーー!!
そんな重要な事知らなかったの??
何処に書いてあった?!


ある程度、説明書は目を通したはず…

どこを見逃したんだ……


頭を抱えていると
ショウが薄っぺらい紙をそっと渡してきた。




・・・・・・・・コレか。




「ゴメン…」



呆れるしかなかった…けど

それだけこいつは
マサキとツイになりたかったんだよな…



「ハァ……ったく
 寄ってたかって、みんなマサキバカだな…」


「カザマ…」



色々と文句だって言いたい気持ちはあるけど
兎に角、今はあいつらを探さなきゃ…



「ショウ、あいつら今どこにいる?」


「……GPSデハ、タブン ニノガ
  オレタチガ ウラレテタ ミセニムカッテル」


「そっか…マサキもそこへ?」


「ウン…アイツモ GPSデ オッテル」



ニノ…あいつ……

俺が返品するって言ったから
自分から返ったのか……分かりやすいなぁ



「とりあえず、マサキに任せよう」


「カザマ…」


「あいつらの絆は数日しか居ない俺でも
  充分、分かってるよ……きっと大丈夫」


「ウン……オレハ、マサキガトクベツダケド
  ニノ ノ コトダッテ…キニイッテル……」


「フフッ…それも、ちゃんと分かってるよ」



歯痒そうなおまえも、何度も見てたから…



「なぁ…マサキはニノのこと……」


「ハハハ。カザマ、ソンナノ グモンダョ」



だよな…



それは
最初にニノを見た時のマサキが


ちゃーんと証明してたもんな……