BLです
ご注意ください
この2つのキスに
雫を垂らせば
またキズになる
それでも
俺は
優しさと 痛みを
同じ 心で感じながら
今日も
あなたと 貴方を
選べないんだ・・・
「ありがとうございました」
「今日も凄く美味しかった
いつもありがとね」
「いえっ//////こちらこそ
いつも配達までして下さって有難いです」
「うん、またこれも仕上がったら
美味しい珈琲飲むついでに持ってくるね」
当たり前のように
また、配達してくれると言う彼のお店が
配達をやっていないのは知っていた。
いつも珈琲とマフィンを買いに
頼んだワイシャツとエプロンを
ピカピカにして配達してくれるのは
ウチの珈琲が目当てか・・・
「ンフフ、どっちがついでなんだか」
「・・・どちらも、かな?」
「え?」
珈琲も配達も ついで?
それだと何が目的か分からない。
言葉の意味を知りたくてジッと見つめると
ほんのり頬を紅くした彼は
ニコッと柔らかく笑った。
「ホントはね、どっちも
ニノちゃんに会いたいついでだからね!」
「そっ//////・・・
それは、どぅも///////」
突然そんな事を言われても
どうしていいか分からない
ただ、きっと今
彼より俺の方が顔は真っ赤だと思う。
「クフフ、ほっぺ可愛い
まるで桜が咲いたみたい」
大きくてあったかい手が
俺の頬を優しく撫でた。
「ちょっ///////相葉くんっ」
「フフッ
じゃあまたね、ニノちゃん」
カウンター越しに
まるで悪戯が成功したみたいな瞳を覗かせて
そのまま楽しそうに行ってしまった彼を
暫く熱くなった頬のまま見送った。
やばいなぁ・・・この感じ
このまま、もし彼を
お客様として見れなくなってしまったら
「すみませーん!注文いいですか?」
「あ、はーい
すみません、お待たせ致しました」
はぁ・・・
俺って、
あの顔に弱いのかなぁ・・・
この街にキッチンカーと共にやって来たのは
いつの頃だったろう
自然が多くて緑に溢れた
キラキラした街並みを気に入って
なんとかこの場所で
お店を出したいと尽力してから
もうそろそろ、1年になるか・・・
常連のお客さんや
ふらっと買い物帰り、仕事帰りに
立ち寄ってくれる人
この場所は 街に唯一あったショッピング施設の
1番端っこの大きな広場の一角。
オフィス街も近くて
色んな職種の人が来てくれていた。
彼もその1人だった。
最初の出会いは、彼が仕事帰りに
立ち寄ってくれのがキッカケ
彼を見た瞬間
びっくりした俺は
思わず、手に持っていた
珈琲の入ったグラスを零してしまい
自分も彼の服も珈琲色に染めてしまった。
もちろん慌てて
弁償します!クリーニングします!
と申し出ると、何も無かったみたいに
「大丈夫 大丈夫!
俺、クリーニング屋さんだから
これくらいならすぐ落とせるからね
そんなに気にしないで?」
優しい笑顔に
ドキドキしてしまった。
でも、それよりもあの人と同じ顔で
俺に笑いかけてくれるから
だから
泣きそうにもなった・・・
彼は
あの人じゃない
だって、あの人は・・・
俺にそんな笑顔を見せてはくれなかった。
同じ顔
同じ名前
でも
彼とあの人は、別人だった。
続
NEWストーリー始めます*゚Д゚)ドキドキ
また、午後にもう1話アップしますね〜
登場人物が分かってくるはず(笑)
よろしくお願いします\(*`∀´*)/
