BLです。
18話の後編です!
お気をつけください。
そして、相変わらず
いつもの夢を見る。
夢の中の自分は
うなされていた。
「ゥッ、ハァハァッ……ァっ
…マ、サキ、さ…ん………」
苦しむ中で
夢現に、マサキが現れてくれた。
また会えた喜びに涙すると
何も言わず、マサキは微笑んでいて
変わらぬ笑顔を見てホッとする。
そして、そのまま・・・
息を引き取った。
あぁ、君も彼の元へ向かったんだね・・・
静かな終わりを迎えた自分の事を
起きてすぐ、紫に伝えた。
とうとう、俺の番だ。
「なんだょ、本当に俺が最後か」
「ごめん。置いてっちゃって」
「・・・・怖く、ない?」
「ぅん…ちょっとだけ、怖いかな」
「そっか・・・」
やっぱり、紫は凄く不安そうで
そんな紫の大きな体を抱き締めてやる。
「でも大丈夫だよ
ちゃんとココに居た意味はあるはずだから」
「ん・・・きっと、大丈夫だよね」
「大丈夫、絶対に・・・」
「俺もすぐ追いかける」
「赤くんを、ね?」
「ばーか!みんなだよ」
「ンフフ、待ってる・・・
今までありがとう、紫」
「黄ぃ、俺こそありがとう・・・」
震える肩に気付き
ギュッと腕に力を込めた。
命が終わる時がくる。
なんとなく、それが分かった。
光が・・・
俺を包み込んでいく
目の前が眩しくなり、目を閉じた
はずなのに…
誰かが手を振っているのが見えた。
カズ!!
ほらっ こっちだよ!こっち!
キラッキラの笑顔で俺を呼び
大きく手を振るのは・・・・
緑?
ちがう、マサキだ。
マサキ!待って!
今行くから!
あいつに早く追い付きたいと
手を伸ばせば
あいつも
ほらって、手を出してくれる。
手と手を取り合って
繋いだ瞬間
光りが
強くなっていく・・・・
"生まれる 前から
知っていたような"
沢山の歓声と
笑顔が溢れる中で
このグループのリーダーは
メンバーを1人、1人、見つめながら
出会うべくして出会ったと
ここに居る事の意味を示すかのように
音色を
奏でた・・・・・
《おわりとはじまり》終