BLです



ご注意ください









私は貴方と出会う為に 生まれてきた


そう思える位、運命だと思った


この愛は 許されるものでは
無かったとしても


私達は誰からも 祝福もされなければ
ましてや、公言すら出来ない


そんなの別に構わないと
なんてことでもないように笑う貴方


いつも一途に想いを伝えてくれて


僅かな時しか一緒には居られないから
だからこそ伝えたいと・・・


それに私は
同じくらいの想いを返せてた?


もっと・・・
もっと もっと もっと


ちゃんと伝えていれば良かった


恥じらったりせずに
もっと素直に同じくらい



愛していますと



僅かな幸せを台無しにする前に・・・





「いやぁァァァァっっ!!
   ~~さん!! ぃやだっ
  おねがいっ!死なないでぇっ!!!!」



「・・・・・・ごめっ、・・・ね」



「いやぁっ ダメ!!
  置いてかないで!!」



「ゴフッ・・・・っなか、なぃ…の」



「こんっな、ときまでっ!
   笑っうなっ・・・ばかぁっ」



「フフ・・・・・こん、ど
  生まれかっ、た、ら…いっ、しょ…ね?」



「っ・・・・生まれ変わっても!
  貴方に出会ってっ! きっ…とっ…
  ・・・・貴方の事を、愛しますからっ」



「クフフ・・・・しあ、わ……せ…」




最後の最後まで

大好きな笑顔のまま

逝った貴方





「~~~~~っ!!

  ・・・・・マサキさん!!!!」





最後に呼んだ名前


聞こえてましたか?



私も、すぐに・・・・・












目が覚めたのは同時だった。


目と目が合った
途端に目頭が熱くなって

目の前はボヤけて
おまえの顔が見えない。


強く、引き寄せられて
胸の中に飛び込んだ。


声を、押し殺すように泣いた。



もう?

なんで、おまえだけなの?


ヤダょ・・・・・・やだっ


先に行くなよ・・・・



ズルいょ



一緒に抱き合って消えようって
そう言ってたじゃない


なんで先に行っちゃうの?

先に行くなんて聞いてないし



夢の中と、同じじゃん・・・・




「・・・・・黄ぃ
  ごめん・・・・また、置いてく」



「グスッ・・・・ずりぃよ、ばか・・・」



「ほんと、俺って ずりぃな・・・」



「ねぇ・・・・マサキ?」


「俺の名前、マサキなんだね・・・」


「俺の名前は、分からなかった」


「でも、今更分かったってさ
  緑のがしっくり来て違和感しかないよ」


「ンフフ、そぅかもね・・・」


体を離して顔を見合わせる。

泣いた顔のまま 笑顔を見せた緑が
俺をマジマジと見る。


「黄ぃは、可愛いな・・・今も、夢も」

「////////なにょ」


「思った事は、伝えなきゃ
  僅かな時間を 無駄にしちゃダメだ」


夢の中のマサキと同じ事を言う。


「そんなの、ヤダ・・・っ」


本当にこのまま 緑が消えてしまそうで

夢のマサキに連れて行かれてしまうような
錯覚を覚え

夢のマサキを憎みすらした。



「黄ぃ、泣かないで?
  最後は、笑って!だよ」


「・・・っ、無理だょっ」



ヤダヤダと
子供が駄々をこねるみたいに
ワガママを言った。

困らせるのは分かっていても
1度、流れ出した感情は止められない。


次から次に溢れ出す弱音。


困った顔で頭を撫でてくれる緑は
もう、覚悟を決めたような顔だった。



「黄ぃ・・・聞いて?
  あのさ、多分だけど、俺達また会えるよ
  なんでかそんな気がしてならないの」


「・・・また、会える?」


「もしかしたら…さ、あの夢は
 ここに来る前の自分達なのかもしれない」


「!・・・・そっかっ
  それ、凄いしっくり来るかも」 

 
不可解な夢を見続けていたのは
ここに来る前の記憶だったとしたら

それなら・・・


「ね?そう思うとまた会える気がしない?」


「・・・・うん」


今まで分からなかったピースが
上手くハマったみたいに
緑が答えを導き出した。



「もし、もう会えなくなったとしても
   心は、ずっと・・・繋がってるからね」



心はずっと
おまえとつながってる・・・・・


その一言が大きな勇気になる。



「みどりぃ・・・
 ・・・・・ ぁいしてるよ」


「黄ぃ・・・俺も
  これからもずっと、愛してるよ」



強い瞳が

強い気持ちが


俺を持ち上げてくれる。


最後だなんて悲しい事は
何も考えないで

優しく、甘く、熱く
気持ちを伝え合うように


沢山、身体を重ね合った。





次の日



俺と紫に見送られ

緑は最後まで笑っていた。

  

「先に・・・いってるよ」


「うん、待っててよ」



まるで光を放つように

キラキラと眩しかったおまえに

負けないように笑って

最後まで繋いだ手を離さなかった。



そして
温もりを残したまま



緑は 消えていった・・・・・










つづく