BLです



ご注意ください











赤くん・・・




本当に


次は君なの?




青くんの日記を読んでも
俺には まだよく分からなかった。


これを読んだだけじゃ
同じ事が起こるとはそんなに思えない。



「そうだなぁ
  きっと黄ぃはまだその時期ではないんだよ」


「時期?」


「俺ね、この日記の青くんと
   今 同じ現象が起きてるんだ」


「それ、もしかして…夢とか?」


横から緑が口を出す。
その言葉にドキッとした。


夢・・・まさか・・・・



「・・・うん、そう、夢…
  俺もずっとココに来てから見る夢がある。
  最近夢を見る頻度もあがってきてるよ」


「でっ、でも夢くらいでしょ?」

「この日記と同じ夢なの?」


「んー、内容は同じじゃないけどさ
  俺は男だったし、相手も居るけど
  青くんの顔はしてなかったし・・・」


「じゃあ、紫?」


「・・・いや、違う。俺の相手は、
 ・・・ なんでか、黄ぃに似てたよ」


「うそ!」
「そっか・・・」


緑が慌てて俺に抱きつく。


でも、それはただの夢でしょ?

赤くんと紫の仲も
俺と緑の仲も
今に影響してるわけじゃない


「こうやって、さ
 顔がどんどん近付いてくの」


赤くんが傍まで来て横に座った。

何も言えず見てると
頬に手を添えられて顔が近付いてくる。


「俺とおまえが口付けてる場面とか
  すげぇ悪いことしてるような気持ちに
  なってるよ(笑)」

「ちょっ!赤君!!」


「フハッ、ごめんごめん
  おまえらの関係も知ってるからさ」


ふざけただけだよって
すぐに手を離して悪戯っぽく笑った。

何も無かったように
俺の持っていた青くんの日記を捲り
最後のページを指で指した。


「あと、気になるのは
  青くんの数えてたココに来て365回の朝
  これって、1年って事だろ?多分さ、
  ココに来て1年で消えていったんだよ」


「1年・・・」


「で、俺は何回なのか大体だけど
  日記の俺が来た日から数えてみたんだ」


「な、何回目だったの?」


シン、となる部屋の中
鼓動の音が聞こえそうになるほど
バクバクしていた。

俺の質問にゆっくりと目線を上げた
赤くんは、フッと笑って

静かに言った。



「さんびゃく・・・50回目だった」



あと・・・・・


15日ってこと?



「だから、お前らに紫をお願いしたい
  俺はこの事を紫に言うつもりないから」


「そんなっ!
  知らずに消えたら紫がっ!」



知って消えていくのと


知らずに消えていくのは



どちらが残酷ですか?



そう、聞かれてるように
見つめられた。

 

「・・・・あと、15回でさ
  あいつに何してやれんだろな・・・」


「赤、くん・・・」



その答えを

分かる人が居るのなら


俺も知りたいよ・・・



じゃあ、よろしくな?
そう言って部屋を出ていく赤くんを
黙って見送る事しか出来なかった。


2人きりになった部屋


今見て聞いた事が
頭の中で整理がつかない。


ただ
分かるのは・・・


いつか こいつと俺も

消えていくかもしれないって事


どちらが先?
俺らはほぼ同時にココに来た。


一緒に・・・なら


それなら・・・・


少しは怖くないかな?



緑・・・・



自然と見つめ合い
そのまま縮まる距離


きっと、いま
俺達、同じ気持ちだろうね・・・


不安をかき消したい
そんな気持ちのまま
緑は俺を抱き潰し

俺も
緑で埋めつくされる事で

この不安を忘れたかった。



「黄ぃっ、きいっ・・・きぃー・・・」


「みっどりっ・・・・ッアゥッ、アアッ!」



どうせなら

このまま2人で溶けて


消えていけたらいいのにね・・・











つづく