BLです


ご注意ください!

ちょっと踏み込んでます。










今日、一日中おかしかった。

朝会った時から
異変には気がついてて

目の下のクマとか、やつれた顔が
ちゃんと警告を出していたのに・・・・




「カズっ ほら、ココに横になれ」


「ん・・・潤君・・・
  ココ、どこ・・・・」


「そんなの気にしなくて良いから
  少し休んでから帰ろう」


「ごめ・・・急に目の前が真っ暗になって」


「貧血かもしれないな
  おまえさ、寝てないし食ってないんだろ?」


「・・・・・・・」


「それじゃ倒れて当たり前だろ?
はぁ…まったく・・・良いから少し寝ろょ」


「ごめん。ありがとう・・・」



そのまま 素直に眠りに落ちていくカズを見て
少しホッとした。


なぁ・・・
こんなに弱るくらいあいつが好きなの?

辛くて苦しいならさっさとやめて
俺を好きになってくれたらいいのに・・・


あの時、屋上で
俺がカズに想いを伝えた日の事を思い出す。



『潤君、俺・・・やっぱ、潤君の気持ちには今は応えられないや・・・そう言ってくれたのは、嬉しいって思うけど・・・まーくんに気持ちが残ったまま、誰かと付き合う事は無理だと思う・・・・・ごめん』



目にいっぱい涙を溜めて
無理して笑って謝るカズを

俺は不謹慎にも
綺麗だなって、思ってしまった。


そんなにあいつが良いの?

幼馴染だからカズの全てを知ってるとか
そんなのに敵うわけない・・・・

じゃあ、どうしたらカズの気持ちを
俺に向かせられるんだろう・・・・・


そこまで考えて、ふと笑みが零れていた。


俺、こんなにハマってんだな・・・

今まで好きとか、恋愛とかって
あんまり考えた事も無かったのに

それに元々男が好きなわけじゃないしさ

でもカズだけは凄く
可愛いと思ってしまったんだ・・・

だから、俺・・・・


おまえの心が欲しいよ


閉じている瞳に
どうにか自分が映らないかなって覗き込んだ。


あ・・・
まつ毛、長いんだ・・・・

元々体毛が薄いから
まつ毛まで薄くて細かい

おまえの1つ1つが 繊細で
まるで壊れ物みたいに出来てるような

そんな風に見ると
まつ毛までも可愛いと思ってしまう


はっ…俺はカズ馬鹿か/////


指でそっとなぞるように触れてみた。

指はそのまま
きめ細かな頬へと滑っていく

あまりのスベスベした肌に
何これ…女みてーだなと驚いた。

そして、薄めの端正な形をしている
唇に触れる。

フニフニと意外と柔らかくて
気持ち良い感触で


なんか病みつきになりそう・・・・


意識のないヤツにこんなの反則だと
脳では十分理解していた。

けど
身体は心の赴くままに

ゆっくりと・・・

その柔らかい唇に近付くと
自分の唇を重ね合わせていた。


唇と唇が合わさったら、少しだけ

少しなんだけど・・・

おまえと繋がれた気がして


いつの間にか
俺は 夢中で 貪 って いた。



「んっ・・・ふぅ・・・・ぁ・・・」



吐息 混じりの 声が ダイレクトに
下 半 身 に響く


やべ・・・反応してる/////////


そうなってくると
余計に 止まらなくなって

もっともっと

気持ちいいこと・・・シ たい


カズと、2人で・・・

カズと、もっと 繋が り合いたい


恐る 恐る
カズの 下腹部へ手を伸ばした。

そっと、中心へ 触れると
眠っているはずなのに カズの 熱は
ほんのりと反応を示していて

一瞬でカッと 燃え上がった 欲 望 は
相手の気持ちすら考えられなくなっていく。


誘惑を 目の前にして
なりふり構わず 没頭していった。


深い眠りにつくカズの衣服を脱 がす事は簡単で、全てを 脱 がしてしまうと
現れた 裸 体 に 思わず溜息が 漏 らした。


なんだょ・・・・
なんでおまえ・・・こんなに、綺麗なの?


白くて 艶 めかしい 身体に 思わず見惚れる。

痩せてるし 普段あまり運動もしない身体は
もう、性別とかそんなの考えられないような


危うい綺麗さがあった・・・・



「カズ・・・ごめんっ・・・・」
















「なぁ、雅紀ぃ・・・いつまでこんなトコにおるんや?流石にこの前にずっとおるのはキツいもんがあんで・・・・入ったら、暫くは出てこんとちゃうん?」


「なんで?
 そんなの分かんないじゃん!」


「でも、2人がそういう事する仲なら・・・終わるまで、その・・・出てこーへんよ」


「そんなっ!…って、そうだょね
  ねぇ、きみちゃん・・・・」


「ん、なんや?」


「今、見た事は絶対に誰にも言わないでね」


「おっおぉぉ!勿論!
  絶対に売ったりせぇへんから!」


「ほんと?」


「おまえの幼馴染売る程 根性腐っとらんわ!」


「うん・・・お願いね・・・」


「・・・雅紀? 大丈夫か?おまえ」


「ぅん・・・そうだよね、出てくるの待ってたってしょうがないし・・・帰ろっか」


「雅紀・・・」


「付き合ってくれて、ありがと・・・ね」


「あー、もぅ・・・ったく、ほら、肩貸したるから泣くなら泣き切ってから帰りぃ?」


「ごっ、ごめっ・・・すぐ、に・・・泣きっ止むっから・・・っ」


「ええでぇ・・・乗りかかった船ってヤツや・・・思う存分、肩濡らしたらええょ」


「ぅっ・・・フッ、ぅっ・・・ゔーーーっ」


「おーーよしよしよし・・・」





自分でも分からなかった
自分の気持ちが

こんな形で 分かるなんて・・・・


カズへの気持ちに気付いた途端

大失恋だ・・・・


ずっと、大事な事から
目を逸らしていた報い?

だからしょうがないのかもしれない



これからも俺と変わらずに居てくれる?』


『ん? ふふっ なんだよ?
   俺達は何も変わらないよ』


『ぅん・・・ありがとう・・・
  ・・・・・ねぇ、まーくん』


『なんだょ(笑)』


『・・・・やっぱ、何でもない』


『え!何それ?
  それ気になるやつじゃん!』


『ふふっ・・・なんでもねぇーって』


『んだよーーー』



あの時・・・・

あいつは俺に何て言おうとしたんだろう?


もう、俺にはそれを聞く資格すら
ない気がした。