BLです。

ご注意下さい。











あいつの 様子が おかしい

けど・・・

何が理由なのかは 分からない


凄く気になるけど
相手から言ってくるまで聞かないのが

暗黙の 俺達



でも、また何を1人で苦しんでるの?



辛そうに見える

それだけしか分からない

それしか分からないから心配で


聞いても良いのかな・・・・?

てか、言ってくれないと
俺、何もしてやれない・・・・

それにさ・・・俺って

あいつにとって何でも話せる存在では
無いんだなって落ち込んでしまう




「カズー 今日、家行ってもいー?」


「え?・・・ぅ、うーん」


「・・・なに?ダメならハッキリ言ってよ」


「あ、ぅうん。大丈夫だと思う」


「俺、迷惑?」


「え、なんで?迷惑なわけないじゃん」


「・・・・ぅん」



ちょっと嫌な言い方をしてしまった
自分が嫌になった。

そんな俺に、優しい眼差しを向けてきた
カズは、俺の裾をクイっと摘むと


「家、何も無いからさ」


迷惑なんかじゃないよって安心させてくれた。


「そっか、そんなの買っていけばいいよ」


「うん、どっかで食べて帰ってもいいし」


「あー、それも良いな」



少し、酒でも飲んで・・・

そしたら酒の力でも借りて

吐き出してはくれないかな?


そんな淡い期待も湧いてきた。


今の、漠然とした焦りのような

不安を搔き消したかった。



1つ、決心した事がある。




今夜、カズを 抱 こう・・・・




そうしたら、消えるんじゃないかな?

カズの不安も、俺の、不安も・・・・


安易な考えかもしれないけど

早く俺の物にしないといけないような
そんな脅迫観念みたいな感覚があって

じゃないと突然、羽根でも生えて
何処かに飛んで行ってしまいそうで


繋いでおけるモノがあるのなら

繋ぎとめられるモノならば、すぐにでも

おまえは俺のモノっていう証を・・・・・



って・・・・
何、焦ってんだろ・・・・


こんな風に思う自分にも 戸惑っていた。


まさか
こんなに自分がハマっているとは・・・・

あいつから 告白された時の自分を思い出す

正直なところ、 あいつへの気持ちは

今まで考えたりする事が無かったし

「分からない」が本音だった。


突然 好きだと言われた時

本当に自分の気持ちが分からなくて

何も言えずに体は金縛りのように動けなくて

傷付いたあいつを
追いかける事も出来なかった。


好きだという気持ちは確実にあったけど

それが恋愛感情なのかと言われたら

意識した事も無かったし


恋愛なのか友情なのか・・・・


それがハッキリするのに、不器用な俺は

時間がかかってしまって

あいつを待たせてしまった


いや・・・あれは放置、か・・・・


それはあいつを傷付けるのには

充分な時間だったのかもしれない


全てを見せてくれないのも

しょうがないのかも・・・・・



でも、それじゃあ傍に居る意味はあんの?



俺自身も、人に自分の全てを許すというのは
苦手だったけどあいつには・・・・

カズだけには

心の奥まで全て出せると思えたんだ



あの日から沢山あいつの事を考えた。



そして、何も考えずに傍に居たあいつを

ずっと前から愛おしい存在だと

無意識に思っていたのに気が付いた。


気が付いてしまえば 後は止まらない


はやる気持ちを抑えられずに

勢いで想いを伝えに行った。



カズ・・・・・

何を苦しんでるの?


少し、俺に分けてよ


お願いだから・・・・・・