BLです。ご注意下さい。
次の日が、5人での仕事で良かった。
自分を取り戻せる。
大丈夫・・・・
いつも通りの自分で居ればきっと
あいつもいつも通りで居てくれるはず
それでも楽屋に入る前はドキドキした。
わざと時間ギリギリで入ると
もうみんな揃っていて
いつも通りの
楽屋の雰囲気にホッと安心する。
「はょー」
「おはよーニノ」
「おーす」
「おはよう」
「おはよう!」
びくんっ
他の3人よりも大きな声で挨拶してくる
あいつに分かりやすく驚いてしまった。
「ぉはよ・・・・」
あまり目も合わせないようにしたかったのに
思い切り目が合った。
というか、合わせられた。
真っ直ぐ俺を射抜くように見るあいつは
何か言いたげで・・・・ドキッとしてしまい
マズイとすぐ目を反らす。
そんな事など御構い無しのこいつは
「ニノ・・・ちゃんと寝れたの?」
昨夜の事を平然と聞いてきた。
逆に、俺の方がドギマギしてしまい
返事も曖昧になる。
「えっ?・・・・ぅ、ん・・・」
「ふーーん・・・・・・嘘つくなよ」
こいつ・・・・・
みんなが居るのに何を言うつもりだょ・・・
3人も、突然変わった空気に黙ってはいるけど、なんだ?と訝しむ顔をしている。
マズイ
焦らず、焦らず・・・
いつも通りに・・・・・・
「・・・え?何が?」
「本当に・・・大丈夫なの?」
「っ・・・だっいじょうぶ、だょ」
「そっか・・・分かった。なら、良い」
え・・・? そんだけ?
緊迫感を感じる中で
どうやって乗り過ごそうかばかり考えて
返事をしたら、アッサリと引かれて
まるで繋いでた手を急に離されたような
虚無感というか・・・・
あぁ、こんな簡単に終わる位の
俺はそれだけの存在だったんだぁ
自分から逃げ出したはずなのに
いつの間にか見放された気分になった。
「うん、平気だから、気にしないで」
目一杯の笑顔で返してやる。
これなら誰にも不審気には思われない
もぅ、大丈夫
自分の気持ちなんて、この場所には
なんの必要も無いんだから・・・・
「朝のアレ、なんだったの?」
「んーー?なにが?」
「相葉ちゃんとの会話。なんかあった?」
「べーつにーーー」
「ふーーん。でも、相葉ちゃんは
何かあったみたいだったけどなぁ」
「そうなんだ?」
知らぬ存ぜぬを貫く。
余計な事は知られたくない
「・・・・・振られた?」
「・・・誰に?」
意地が悪いヤツだ
勘付いてるクセにイチイチ聞いてくる。
「ま、いいけどよぉ・・・ じゃあ
・・・・・どぅする?今日スる?」
「は?・・・・なんでそうなるの?
もー貴方とはシないって言ったじゃん
あの時も魔が差しただけで・・・・」
「でも・・・今おまえ、すっごく寂しそう」
優しく大きな手で頭を撫でられる。
でも、今そういう同情の暖かさはいらない
何も考えられなくなる位
メチャクチャにして欲しい・・・・
「・・・そんなの良いから
いっぱい、抱いてょ・・・・智」
「ふふふ。いいよぉ・・・おいで」
この気持ちを誤魔化してくれるなら
誰でもよかった・・・・・
大野さんとは1度だけ魔が差してノリでシてしまいお互いの性癖を知った。
大野さんはあまり性別とか
気にした事がないって言う。
気に入ればどっちでも良いんだって
時々、俺の体が忘れられないって
たまに誘って来る事があった。
やっぱりメンバーとはマズイだろうと
俺の中の微々たるモラルで断っていたけど
でも・・・・もぅ、いいや
そんなの、もぅどうでもいい・・・・
「・・・っぁ・・・・ゃあっ!」
「ニノ・・・・・ィけよ・・・・」
全部、全部・・・・
忘れたいょ・・・・・・