BLです。ご注意下さい。









あの後、本当にあのまま包まれて
朝まで眠ってしまった。


意外にもグッスリ眠れた自分に驚く。


朝、起きると朝食を作ってくれていた潤君に
「おはよう」と優しく微笑まれ
思わずドキっとしてしまった。


とにかく恥ずかしくてほとんど顔が見れずに
作ってくれた朝食を急ぎめに済ませ、
早々と家を出ていった。


潤君はそんな俺をずっと
ニコニコしながら見ててくれて・・・


潤君の優しさに つい 甘えちゃったな・・・


''つい''っていうのもおかしいか


真っ直ぐな気持ちに失礼だよね。


これから、向き合えるかどうかは
まだ分からないけれど・・・


ちゃんと考えていかなきゃって思う程の
想いをいっぱい貰ったんだ・・・・


でも、


そうやって、自分の気持ちを誤魔化すのか?


いや・・・違う。


誤魔化すんじゃない。


もう、忘れるんだ・・・


きっと、忘れられる・・・よね・・・・


忘れられたらきっと、また元通りの2人に
戻れるはず。



幼馴染の総武線コンビに・・・






てか・・・・・



あぁぁぁぁ・・・・



こないだの俺の痴 態が・・・・・



潤君に顔合わせるの恥ずぅー・・・・・



思わず頭を抱えてあの夜の出来事が
フラッシュバックするのを掻き消そうと
するが、忘れようとすればする程
鮮明に残る記憶に身体まで熱くさせてしまい
どうにもならない始末だ。



お、男の子だもん。しょうがないっ



最早、ヤケクソに近い気持ちで収録現場の
楽屋に入っていくしかなかった。



「はよーっす」



「・・・・・・・はよ。」



こんなタイミングで


楽屋には、相葉さんしかいなかった。



「あ、みんなまだなのね」



至って普通に。普通に。普通に・・・



全ての平常心をフル稼働していつも通りの
言葉を投げかけた。



「・・・うん。まだみたい」




相変わらず、だね・・・・無駄に暗いし。



てかさ、何がキッカケでこんな態度されなきゃいけないくなったんだ?


なんだか、悲しいの通り越して
ムカムカして来たわ・・・


しょうがないと、さっさとゲーム機を
取り出し自分の世界に入り込もうと思った。




「・・・こないだ、楽しかった?」


「え?・・・」


「3人でご飯食べに行ったろ?」


「あーーー、うんうん楽しかったよ。」



突然のまさかの質問に驚く。



あの日、気になってたのか?
気にしないでさっさと帰ったくせに・・・



チラリと相葉さんの顔を覗き込むと、
こっちを怖い顔で見ている目とぶつかる。



えっ・・・何その顔・・・



「な、なに?どーしたの?」


「ん?別に、何でもないよ・・・」


「一緒に行きたかったなら
   言えば良かったじゃん」



「・・・・それは」



ガチャ



「おはよーー」



相葉さんが何かを言いかけた時、
物凄いタイミングで潤君が入ってきた。



・・・・まぢか。



「おはよー潤君」
「おはよー松潤」



2人同時に挨拶をする。



「・・・何か、取り込み中?」



すぐさま空気を感じ取って汲み取る人、

だよね・・・



「え?全然普通だよ、な?」


「うん、特に何も話してないよ」


「ふーーーん、そっか。あ、カズ」


「なに?」


「こないだ俺んちに 
    キャップ忘れていったろ?」



ハイ、と鞄から差し出される


あの夜の置き忘れは・・・


何故か大きな罪悪感と焦りを感じさせた。



「松潤んちに、泊まったんだ。」



いつもの穏やかな声ではない

相葉さんの言葉が、

更に俺を追い詰める・・・・



なんだか上手く息ができなかった。