BLです。ご注意下さい。まだ、末ズ…









''大丈夫だよ''


とカズが言う。




俺がしてしまった事を許して

受け入れてくれる?


一瞬で安堵と嬉しい気持ちに包まれるが


違う、そうじゃない・・・


これは、きっと

俺に同情する気持ちと自己投影に過ぎない。



俺に自分を重ねたんだろ?



だって、俺もおまえの気持ちが


痛い程わかるんだ・・・


すぐに現実へと引き戻される。



「カズ・・・ごめん。
    俺、お前が弱ってる時にこんな、さ」



「・・・俺、弱ってるように見える?」



「見える。  いや、ずっと見てたから・・・

   カズが誰を見てるか、分かってるし」



「そか・・・ありがとう、潤君」


断られる前に

ココまで来たらと勢いで伝えようと思った。



「すぐじゃなくていいから!!
   すぐじゃなくても・・・
   少しでもチャンスがあるなら
   俺は、カズのそばに居たいんだ・・・」



薄茶色の目がどんどん潤んで
今にも溢れそうな瞳で見つめてくる
カズは、黙ったままだった。



やっぱり、まだ早急過ぎた・・・




「潤君、俺ね、まだ分かんないの」



「・・・うん」

    

「今、どうしてあいつは俺に心を閉ざしてしまったのか、分かんないの・・・」



「うん・・・」



「じゃあ、知りたいのかって
   それもこわくて・・・
   ただ、毎日あいつに会うのが苦しぃ
   俺を、見てくれない目が、こわ・・・」




言いながら溢れる涙と嗚咽で震えるカズを


守りたかった・・・・


どうしてやる事も出来ない自分が

もどかしくて

遣る瀬無くて

勢いで細い腕を掴み引き寄せ

思いきり抱き締めさせた。




「ぅ・・・ふぅっ・・・」




俺の腕の中で滅多に泣かないカズが

違うヤツを想って泣いている。


思わず抱いていたカズの肩を押すと

ベッドのスプリングへと沈めていた。


そして、泣き顔のままキョトンとした

顔で俺を見ているカズに・・・・






「もぅ、俺にしろよ」







押し付けるしかないこの想いは

カズを悩ませる事は分かっているのに・・・


強引な口付けをカズは黙って受け入れてくれた。

それだけで充分だと思ったのに・・・・




やっぱり無理だわ。ごめん、カズ・・・



全て



奪ってやるよ・・・・



その哀しみも



おまえの事も・・・・・