どうしよう。
身震いするほど、夢に見るほど、素晴らしい舞台を観てしまった。
間違いなく私の人生の中で何度も何度も思い出すだろう舞台。
DVDにはならないんですって!!!!なんてこと!!!!!
でもこれが自信を持った上で、DVDにしないと英断したのならば、
主催さんは素晴らしい。
だって何度も観れないんだもの。だから「マホロバ」でしょう?
この舞台はいつの間にか、私たちにとってのマホロバになるんだろな。
思い出しては、また観たい。いつか観たいって思うんだよ。
役者・村井良大の舞台での大きさと素晴らしさを感じました。
死肉喰らいのザッパ。
何かを叫ぶように、喉が潰れるんじゃないかという程の声で彼は話す。
ぼさぼさの髪に、伸びた髭。
浅黒い肌をしていて決して綺麗とは言えないのに、
凛と物事を見つめる瞳だけがギラギラ輝いていて、美しかった。
野生の美しさと言うものを芝居で体現できるのかと目を見張りました。
動きの一つ一つ、視線の一つ一つが荒々しくも洗練されていて
孤独だけれど何にも縛られない自由そのものの、野生児ザッパ。
そして、その運命の相方を演じた佐々木くんも素晴らしかった・・・。
決して恵まれない境遇の王子として生まれたミズハ。
優しくて、正義感も責任感もある彼の運命は、
戦うこと、奪うことが正義と言う時代においては少し重すぎた。
ただ言葉を教えた親友と夢物語のような桃源郷、
マホロバを見てみたかっただけだったのに。
あんなに苦悩しながら、緩やかに狂って行く様は観ていて
壮絶すぎて、息を飲むほどだった。
佐々木くんの話し方や、動きから感じる彼の
尋常じゃない心の揺らめき方が本当に凄くて、
この人は、なんていい役者なのだろうと思いました。
本当に2人とも凄かった。
それを脇で固める役者陣も本当にいい味ばかり。
音楽も、舞台装置も、演出も、殺陣も、
もちろん役者も、全てが素晴らしかった。
どこを切っても美味しいケーキみたいに、隙がない。
3時間。濃くはあったけれど決して長くなかった。
ザッパと言う異端児が生まれてから、
その人生を全うするまでの一本筋に導かれた、
彼に関わるさまざまな人たちの生と死。それから生き方。
10年前の初演マホロバを私の学生時代の先輩が観た人で。
東京公演を観た後の彼女の感想が、
「あの頃はまだ劇団が小さくて。
あれがやりたい、これがやりたいと
夢が手から溢れてる感じだったけど、ようやく掴めたね。
マホロバにたどり着いたなって思った」
と、言っていたので、とても楽しみで。
でも舞台Kを取ったあとだったので、千秋楽にはいけそうになくて。
行くなら其の前の週の名古屋。
けれど、1人で行くのもなあと迷っていると、
ホンキートンク大阪公演の開演前にあらすじと共に話していたら
ゆいたんが珍しく私も行きたい!と熱量高く言ったので、
その場でスマホでチケットを購入。
結果、行ってよかった。
むしろ、背中を押してくれたゆいたんに感謝。
観なかったら絶対後悔してた。本当にいい舞台だった。
映画は世界を切り抜くものだけれど、お芝居は世界を作るもの。
これぞ、舞台だというものをまざまざと見せられた気がする。
私はザッパが大好きだ。
実は作中、最後には人々の抱える全ての謎や、
わだかまりが溶けるのだけれど。
ザッパだけはなぜ彼がここにいるのかという謎は残されているし、
むしろ作中の誰も彼の独白を聞いてはいない。
そうして、もうすぐ命の炎が尽きると言うところで、
ようやく彼は独白する。誰もいない洞窟で。
私は彼はきっと死ぬまで口に出して言う気はなかったんだろうと思う。
でも、子どものために命をかけた母親を見て。
命の最後に言う気になったのかもしれない。
その彼によって語られる生い立ちと「言葉」に対する並々ならぬ想い。
生き抜く力はあったけれど言葉がないことの無力さ。絶望。
幼いザッパは、言葉は知らなくても賢かった。
自分の無力さを悔いて、それこそ生きる糧をなくしていた。
けれど幼いミズハに
「この世界を知る為の言葉を教えてあげるから、
どんな長旅も生き抜く力を教えて」と言われて。
彼が信じるマホロバを自分も信じることで生きてきた。
でも、彼の元を追われて。世界を駆けずりまわって。
澄んだ瞳で見つめた世界は、争いばかり。
マホロバなんてありゃしない。
そうして、ようやく戻った玉座には壊れた王として、
かつての親友が座ってた。
目を見ただけで、ミズハがどうしてほしいのか。
ザッパはどうするべきなのか。お互いに判ってしまう。
言葉なんてなくたって、判るんだって。
最後の合図が切なかった。ミズハが教えた言葉も。
本当の信頼の前には、必要ないなんて。
・・・・こんなのところで、知らなくてよかった真実。
本当に二幕のセリフはどれも胸をえぐるわ・・・。
モモとヒュンテもさ。本当ズルいし。
宝塚勢は歌が化け物のようにうまいし。
兄様は絵に描いたような下衆だけど、彫刻のように麗しいし・・・。
もう最後の方、泣きっぱなしで鼻水も出るし、
ぐずぐずで、本当にマホロバロスになっちゃって。
次の週の舞台Kも、蹴ってマホロバ千秋楽観に行こうかな、と
ギリギリまで迷うくらいには
本当に心に刺さって抜けない舞台になりました。
あー・・・。でもDVD観たいよ。
村井ザッパに会いたい・・・。
取り合えずサントラ聞きながら、台本読んで浸るね・・・。
身震いするほど、夢に見るほど、素晴らしい舞台を観てしまった。
間違いなく私の人生の中で何度も何度も思い出すだろう舞台。
DVDにはならないんですって!!!!なんてこと!!!!!
でもこれが自信を持った上で、DVDにしないと英断したのならば、
主催さんは素晴らしい。
だって何度も観れないんだもの。だから「マホロバ」でしょう?
この舞台はいつの間にか、私たちにとってのマホロバになるんだろな。
思い出しては、また観たい。いつか観たいって思うんだよ。
役者・村井良大の舞台での大きさと素晴らしさを感じました。
死肉喰らいのザッパ。
何かを叫ぶように、喉が潰れるんじゃないかという程の声で彼は話す。
ぼさぼさの髪に、伸びた髭。
浅黒い肌をしていて決して綺麗とは言えないのに、
凛と物事を見つめる瞳だけがギラギラ輝いていて、美しかった。
野生の美しさと言うものを芝居で体現できるのかと目を見張りました。
動きの一つ一つ、視線の一つ一つが荒々しくも洗練されていて
孤独だけれど何にも縛られない自由そのものの、野生児ザッパ。
そして、その運命の相方を演じた佐々木くんも素晴らしかった・・・。
決して恵まれない境遇の王子として生まれたミズハ。
優しくて、正義感も責任感もある彼の運命は、
戦うこと、奪うことが正義と言う時代においては少し重すぎた。
ただ言葉を教えた親友と夢物語のような桃源郷、
マホロバを見てみたかっただけだったのに。
あんなに苦悩しながら、緩やかに狂って行く様は観ていて
壮絶すぎて、息を飲むほどだった。
佐々木くんの話し方や、動きから感じる彼の
尋常じゃない心の揺らめき方が本当に凄くて、
この人は、なんていい役者なのだろうと思いました。
本当に2人とも凄かった。
それを脇で固める役者陣も本当にいい味ばかり。
音楽も、舞台装置も、演出も、殺陣も、
もちろん役者も、全てが素晴らしかった。
どこを切っても美味しいケーキみたいに、隙がない。
3時間。濃くはあったけれど決して長くなかった。
ザッパと言う異端児が生まれてから、
その人生を全うするまでの一本筋に導かれた、
彼に関わるさまざまな人たちの生と死。それから生き方。
10年前の初演マホロバを私の学生時代の先輩が観た人で。
東京公演を観た後の彼女の感想が、
「あの頃はまだ劇団が小さくて。
あれがやりたい、これがやりたいと
夢が手から溢れてる感じだったけど、ようやく掴めたね。
マホロバにたどり着いたなって思った」
と、言っていたので、とても楽しみで。
でも舞台Kを取ったあとだったので、千秋楽にはいけそうになくて。
行くなら其の前の週の名古屋。
けれど、1人で行くのもなあと迷っていると、
ホンキートンク大阪公演の開演前にあらすじと共に話していたら
ゆいたんが珍しく私も行きたい!と熱量高く言ったので、
その場でスマホでチケットを購入。
結果、行ってよかった。
むしろ、背中を押してくれたゆいたんに感謝。
観なかったら絶対後悔してた。本当にいい舞台だった。
映画は世界を切り抜くものだけれど、お芝居は世界を作るもの。
これぞ、舞台だというものをまざまざと見せられた気がする。
私はザッパが大好きだ。
実は作中、最後には人々の抱える全ての謎や、
わだかまりが溶けるのだけれど。
ザッパだけはなぜ彼がここにいるのかという謎は残されているし、
むしろ作中の誰も彼の独白を聞いてはいない。
そうして、もうすぐ命の炎が尽きると言うところで、
ようやく彼は独白する。誰もいない洞窟で。
私は彼はきっと死ぬまで口に出して言う気はなかったんだろうと思う。
でも、子どものために命をかけた母親を見て。
命の最後に言う気になったのかもしれない。
その彼によって語られる生い立ちと「言葉」に対する並々ならぬ想い。
生き抜く力はあったけれど言葉がないことの無力さ。絶望。
幼いザッパは、言葉は知らなくても賢かった。
自分の無力さを悔いて、それこそ生きる糧をなくしていた。
けれど幼いミズハに
「この世界を知る為の言葉を教えてあげるから、
どんな長旅も生き抜く力を教えて」と言われて。
彼が信じるマホロバを自分も信じることで生きてきた。
でも、彼の元を追われて。世界を駆けずりまわって。
澄んだ瞳で見つめた世界は、争いばかり。
マホロバなんてありゃしない。
そうして、ようやく戻った玉座には壊れた王として、
かつての親友が座ってた。
目を見ただけで、ミズハがどうしてほしいのか。
ザッパはどうするべきなのか。お互いに判ってしまう。
言葉なんてなくたって、判るんだって。
最後の合図が切なかった。ミズハが教えた言葉も。
本当の信頼の前には、必要ないなんて。
・・・・こんなのところで、知らなくてよかった真実。
本当に二幕のセリフはどれも胸をえぐるわ・・・。
モモとヒュンテもさ。本当ズルいし。
宝塚勢は歌が化け物のようにうまいし。
兄様は絵に描いたような下衆だけど、彫刻のように麗しいし・・・。
もう最後の方、泣きっぱなしで鼻水も出るし、
ぐずぐずで、本当にマホロバロスになっちゃって。
次の週の舞台Kも、蹴ってマホロバ千秋楽観に行こうかな、と
ギリギリまで迷うくらいには
本当に心に刺さって抜けない舞台になりました。
あー・・・。でもDVD観たいよ。
村井ザッパに会いたい・・・。
取り合えずサントラ聞きながら、台本読んで浸るね・・・。