『ツバキ文具店』(小川糸著)を読みました。 | ARTS&WORDS

ARTS&WORDS

本(主に小説)の感想、展覧会レビューが中心のブログ。
その他、料理のこと、おやつのこと、映画のことも書いています(^_^)

こんばんは。

今日も1日お疲れ様でした。

 

 

さて、私は『ツバキ文具店』を読みました。

小川糸さんの小説です。

 

鎌倉の文房具店を営む主人公の鳩子さん。

この文房具店は、手紙の代筆も請け負うお店でもあります。

自分では伝えられない思いを抱えた人たちが、手紙に思いを托します。

 

ふと、手紙を書きたい相手は誰だろう、と考えます。

メールのやりとりばかりで、ラインを使い始めたらちょっとスタンプを送るだけのコミュニケーションへと変化している今日このごろ。

何かの折に手で文字を書くときに、ずいぶんと字が下手になったのに気付きます。

すぐ届くのがうれしいこともあるけれど、手紙だからこそ伝わるものもきっとあると思うんですよね。

紙を選んで、それに合うペンを探して、丁寧に文字を書いて、それだけ心を込めたもの。

主人公の鳩子さんは、字体や切手の絵柄にまで気を配って手紙を書いています。

 

手紙のマナーについて触れている部分も。

たとえば、「様」を「さま」と書くのは目下の人に対してだそう。

全然知らなくて、最近は「さま」ばかりをメールで使っていたので反省しました。

手で書くときは「様」でも違和感を感じないのだけど、

メールの文面になると漢字ばかりになって堅い気がして「さま」にしていたんですよね。

 

物語は夏から始まり、春へと続いていきます。

その季節ごとにエピソードが完結する短編集です。

代筆を頼むお客さんのほかにも、ご近所の人たちとの交流が描かれていて、鳩子はしょっちゅう鎌倉の街を散策しています。

鎌倉の四季の描写と、おいしいご飯屋さん。

手紙を書きたくもなるけれど、鎌倉にお出かけしたくもなる作品です。

これは続編も読まなくっちゃ。

 

 

 

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

 

詳細はこちら。

ツバキ文具店 (幻冬舎文庫)

キラキラ共和国

 

関連記事。

『ビブリア古書堂の事件手帖』(三上延著)を読みました。

『海街diary』を観ました。

 

明日もいい日になりますように。

 

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆