『百歳の力』と『一○三歳になってわかったこと』(篠田桃紅著) | ARTS&WORDS

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こんばんわ。
今日も1日お疲れ様でした。
あっという間に1月が終わってしまいましたね。


さて、私は『百歳の力』と『一○三歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い』を読みました。
百歳の力 篠田桃紅一○三歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い 篠田桃紅
篠田桃紅さんの著書です。

『百歳の力』を読んでから、『一○三歳になってわかったこと』を読んだのですが、
私は『百歳の力』の方が好きです。
『百歳の力』の方が、篠田さん本人の言葉の言い回しがそのままで生き生きしているんですよね。
『一○三歳になってわかったこと』は、一問一答のような形式で、
わかりやすさ、読みやすさに重点が置かれている印象があります。
文末の表現も普通に「~です」「~ます」調になってしまっていて、
私は少し味気なく感じてしまいました。

戦前、戦中、戦後を生きた篠田さん。
お嫁に行くのが当たり前だった時代に、自分で生活することを選んだ人。
傍らでは、女学校の友人たちが嫁いだばかりの旦那が戦死して
子どももないままその家の義両親に仕えている。
どちらを選んでも、大変な時代だったんだな、と感じます。
戦後の混乱の中、個展をひらくためにニューヨークへ行き、
最先端のアートシーンの中で交流をしている。
かっこいい人だな、と。
まるで朝ドラのヒロインです。

結婚しなさい、と言われている年頃の女性は今現在でもきっと多いだろうけれど、
中には結婚する必要を感じていない人もいるわけで、
それぞれの価値観があってそれでいいと思うのだけど、
その子どもの希望をわかってくれない親もいて、
それは親心なんだなと理解しなくてはいけないところだとしても、
それで疲れてしまっている人に、もしくはそのことで悩んでしまっている人に、
こういう人もいるのだよ、と教えてあげたい。
こういう生き方もできるのだよ、と。

篠田さんは現代美術家なので、どちらの本にも作品は掲載されているのですが、
いまいち良さが伝わってきません。
それはきっと、墨だからですね。
墨の光沢とかかすれ具合とか、そういう細かいニュアンスは実物を見なければわからない。
どこかで個展をやらないかしら?
作品を見てみたくなりました。



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詳細はこちら。
百歳の力 (集英社新書)
一〇三歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い

1週間頑張っていきましょう。

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