『僕はひとりで 夜がひろがる』(立原道造著)を読みました。 | ARTS&WORDS

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この記事は2015年6月29日に投稿された記事に加筆・修正を加えたものです。

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こんばんわ。
週末、楽しんでますか?


さて、私は『僕はひとりで 夜がひろがる』を読みました。
立原道造詩集 僕はひとりで 夜がひろがる
立原道造の詩を集めた本で、漫画家の魚喃キリコさんが挿絵を描いています。

1939年、24才で亡くなってしまった詩人。
昔の芸術家って、短命な人が多い印象があります。
病床で、必死に何かを表現しようとした痕跡に、強く惹かれてしまうのでしょうか。
全然知らなかった方なのですが、素敵な言葉の数々にうっとりとしてしまいました。
読んでよかった。

詩って極限まで美しくなった言葉の塊みたいですよね。
ぼやんぼやんぼやんとしているのだけれど、
ゆっくりと味わってその情景を想像してみると、
すごくきれいな風景が広がって、
こんな風にきれいな言葉の羅列で小説を書けたらいいな、と考えてしまったけれど、
冷静になってみれば、そんなあやふやで抽象的なものって
理解されづらくて読みづらくて敬遠されてしまいそうな気がしてしまいました。

この本のいいところは、本の外側までちゃんと気を配って作られているのがわかるところです。
背表紙のない、本。
複数の紙束のまとまりと、それを綴じるピンク色の糸。
いわゆる和綴じの本だということがわかります。
ページをめくると、ときどき現れる綴じ糸のピンク。
わら半紙のような色合いの紙に、
黒い文字で書かれた詩と鉛筆画らしき柔らかい線のモノクロ挿絵の中に、
すっと現れるその色彩を美しいと感じます。

詩集もいいかも。
自分で書くわりに読んで来なかったジャンルなので、
この本で興味が湧いてきました。



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詳細はこちら。
立原道造詩集 僕はひとりで 夜がひろがる

引き続き楽しい週末をお過ごしくださいね。

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