$雑食食堂

★★★★★

1. FLOWER POWER
2. Animal
3. I'm a Diamond
4. Reflection
5. Stay Girls
6. T.O.P
7. BOOMERANG
8. Oh!
9. ALL MY LOVE IS FOR YOU
10. PAPARAZZI
11. Girls & Peace
12. Not Alone

少女時代の日本での2枚目のフルアルバム。2012年11月28日発売。

2011年にアルバムを出したばかり(しかも韓国でも一枚フルアルバムをリリースしている)なので、2012年の日本での活動はシングルを少し出して終わりかと思ったがまさかの滑り込みでアルバムが出された。

しかも前作より数段クオリティが高い!!素晴らしいと言うほか無い。

それもこれも作詞に加わったいしわたり淳治の手腕によるところが大きい。
ほかのプロデュースではあまりぱっとしない印象があったが、少女時代に関しては完璧な詞を提供してくれていると思う。言葉選びのセンスが尋常じゃない(“ADABANA”“LIFE IS A PARTY/ダメージほど売れる”パンチラインだらけ)。日本のアイドルだったら絶対題材にしないようなM-10のような曲も少女時代が歌うと様になる。
そして4曲作詞を手掛けているカミカオルの手腕も見事。この二人で日本での少女時代の新たな側面が開花したのではないだろうか。

本国では2011年に「The Boys」でラップを解禁した彼女たちだが、M-3は速射ラップ調の歌い回しも披露。これも中々良い。
サウンド面もますます無国籍化が進んでおり、打ち込み主体のバッキバキのエレクトロ中心だが、前作に比べると音が重すぎず、アルバム一枚通してサクッと聴けるのもGood。

アルバムの流れも良い。
それぞれ毛色の異なるエレクトロソングを4曲流した後はJ-POP調のM-5を挟んで、スタジアム映えしそうなM-6を持ってくるライブを意識した構成が見事。聴いていて全く飽きない。

Oh!の日本語詞に若干ずっこけながらも、MV公開当初から絶賛されていたM-9(これも作詞はいしわたり先生!因みにプロデュースはBACH LOGIC!!)、少女時代復活シングルM-10、アメリカンポップスなM-11、日本語詞では初の本格的なバラードソングM-12で幕を閉じる後半も前半には劣るものの素晴らしい流れ。

全米デビューが見事にコケたため、サクッと金を稼げる日本に戻ってきたなんて指摘を吹き飛ばすほどの気合の入った傑作アルバム。

日本での活動は、ぼったくり商法が過ぎるなんて意見をAmazonレビューでもよく見かけるが、確かに制作と企画の間で齟齬が生じているのかな、と思ってしまう。
日本ツアーのライブ映像も下手くそな編集でリリースされたり、YouTubeでいくらでも(それも公式チャンネルで)見れるMVを法外な額で前述したライブ映像の別編集を収録して買わせようとするし、挙句の果てには本作の先行シングルだった『FLOWER POWER』はDVD付きでもないのに定価1500円で売られる始末。アルバムの良さでなんとかファンが離れていないような状態だろう。

しかしこれだけの傑作を出されると応援し続けたくなるのも事実……!!


今年は韓国で新年早々4枚目のアルバムをリリース後、またもや全米進出に臨む彼女たち。合間に日本ツアーも始まる。

一体いつ休んでるんだろう……??

PAPARAZZI



Oh!



FLOWER POWER


ALL MY LOVE IS FOR YOU