東信 椎木俊介「ENCYCLOPEDIA OF FLOWERS-植物図鑑」 | 印刷職人のしごとば

東信 椎木俊介「ENCYCLOPEDIA OF FLOWERS-植物図鑑」

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「ENCYCLOPEDIA OF FLOWERS-植物図鑑」

アートワーク・序文 | 東信 
   写真     | 椎木俊介
   編集     | 和田京子(青幻舎)
 ブックデザイン  | 原研哉+松野薫+陳 芳如
(日本デザインセンター原デザイン研究所)
プリンィングディレクター | 谷口倍夫(サンエムカラー)
  制作管理    | 吉田和夫(サンエムカラー)

仕様:B5判 
頁数:512P
定価:本体3,200円+税)
発行:青幻舎
発売日:2012年7月25日

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今回ご紹介するのは、7月末に刊行されます
青幻舎刊行「ENCYCLOPEDIA OF FLOWERS-植物図鑑」です。
注目のフラワーアーティスト東信氏が活ける花々を一冊にした、
革新的かつ挑戦的な「植物図鑑」です。

デザインは、原研哉さん率いる原デザイン研究所の皆様にが担当され、
とてもクールでボリュームのある一冊。(なんと512P!)
プリンティングディレクターは、弊社 谷口が担当させて頂きました。


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瞬く間に朽ちゆき、死への時間を刻んで姿を変容させていく花々。
東信と椎木俊介の二人は、365日、こうした花々の生き死をその手で触れ、
対峙し続けてきた。昨年刊行した初作品集にして記念碑的な
『2009-2011 Flowers』につづく第2弾となる本書は、
作家表現や作品集といった枠組を超え、あまねく多くの人々に、
自然のみが有する美しさ、
その尊い生命を伝えることに徹底して取り組んだ普及版であり、
さながら、現代における「植物図鑑」のスタンダード版である。



本書では200点を超える写真を収録し、
収められた植物は、数万本、1600種を下らない。
それらは、現在、世界最大の花卉市場である日本で育てられた花々は勿論のこと、
遠く遥かアマゾンの熱帯雨林やアジアの湿地帯、
厳しい自然環境に原生する植物が、海を渡り、
季節を越えて東京に集められたものである。



■200点を超える写真と1600種以上の植物を収録。
■巻末には、実用性を考慮し、掲載植物をすべて特定し、
学名・和名を記した索引を付す。



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(上記 青幻舎さまサイトより抜粋させて頂きました)

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世界中の1万本の花々が、一冊の本になりました。
荒々しいようにも見える、生命力あふれる花々のパワーを感じる一冊。
ただの植物図鑑でないのが、その目次を見ても分かります。


ーWHOLE     すべて、全体、完全、統合
ーFLOCK     群れ、群衆、信者、集団
ーCOEXISTENCE  共生、共在、両立、併存
ーHYBRID     雑種、混成、交配、越境
ーAPPEARANCE  存在、形相、現れ、姿勢


この目次だけでも、ぐっときてしまうのは私だけではないのではないでしょうか。
お花が好きな方、アートが好きな方、写真が好きな方、
色々な方にページをひらいて頂きたいと思います。
後半には、索引も掲載されていますので、
芸術性だけではなく資料性も高い一冊です。


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印刷としては、
FMスクリーンの網点で細かい表情を再現しました。
カレイドインキか高輝度インキか!?と思うような鮮やかでこってりとした色合いは、
実はプロセスインキでの印刷です。
ここまでこってりとインクを盛り、かつ細やかな表現ができたのは
ドットゲインをできるだけおさえているサンエムカラーの技術の賜物かと思います。


装丁もすばらしく、
カバーはマットスミ箔を部分的に使用し、ベースはPP貼りを採用。
カバーを外した表紙にも注目頂きたいのですが、
印刷後に部分的にUVシルク2度刷りを施し、質感の違いを楽しめる仕様に。

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【カバー/マットスミ箔(部分)】


印刷職人のしごとば
【表紙】

文字組もそうですが、このあたりの細かい部分も
原デザイン研究所さんならではの心躍るデザインです。
書店にずらずらっと並ぶかと思いますので、
ぜひ手に取ってみて頂ければと思います。
東信氏の世界に引き込まれてしまうこと、うけあいの一冊。
ぜひ、書店へ!



印刷職人のしごとば-印刷女子
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