とある休日の午後のこと。

夜に飲むロゼでも買いにと近所のスーパーへ向かった。
テクテクと歩いていくと、なんだかとっても駅前が騒がしい。

非常に大きな声でどなたかが叫んでいる様子。
近づけば近づくほど大きな叫び声が良く聞こえる。

そこには推定50歳の浮浪者がいた。
リヤカーを引きながら歩いて来て、途中休憩している所らしい。

で、このリヤカーというのが通常のリヤカーではない。
縦に4台くらいつながっている。
だからこれを引くのは大変そう。

普通に考えたって4倍の重さがある。
っていうかね?どうやってつなげたんだろう、これ?

彼の横を通り過ぎる時に、
叫んでいる内容が聞こえた訳なんだけど、
何を言っているかと思えばずっと同じ主張を繰り返している。


「だから俺は冷蔵庫じゃねーんだよ!!!」

「冷蔵庫じゃないっていってんだろ!!」


・・・え?


一体誰が、
「お前は冷蔵庫なのだ」と指摘をしたの?

それとも本人は
「もしかして俺は冷蔵庫なのかも・・・」
とか、自発的思い悩んでいて、
どうにかその疑いを晴らしたいだけなのか?

気になるー!

でもね、私は大人ですからね。
本人に確認するなどと言うことはしませんでしたよ。
物騒な世の中ですからね。

少し先まで歩いたら、
仲の良さそうな老夫婦が歩きながら話していた。

「まだ冷蔵庫じゃないって言ってますねぇ」
「ちゃんと冷蔵庫じゃないって分かるのにねぇ」

なんだかちょっと心が和やかになった。