「もう一度人生をやり直せるなら・・・・
今度はもっと間違いをおかそう。 もっと寛ぎ、もっと肩の力を抜こう。
絶対にこんなに完璧な人間ではなく、 もっと、もっと、愚かな人間になろう。

この世には、実際、それほど真剣に思い煩うことなど殆ど無いのだ。
もっと馬鹿になろう、もっと騒ごう、もっと不衛生に生きよう。
もっとたくさんのチャンスをつかみ、 行ったことのない場所にももっともっとたくさん行こう。

もっとたくさんアイスクリームを食べ、お酒を飲み、豆はそんなに食べないでおこう。
もっと本当の厄介ごとを抱え込み、 頭の中だけで想像する厄介ごとは出来る限り減らそう。

もう一度最初から人生をやり直せるなら、

春はもっと早くから裸足になり、 秋はもっと遅くまで裸足でいよう。
もっとたくさん冒険をし、もっとたくさんのメリーゴーランドに乗り、
もっとたくさんの夕日を見て、もっとたくさんの子供たちと真剣に遊ぼう。

もう一度人生をやり直せるなら・・・・ だが、見ての通り、私はもうやり直しがきかない。
私たちは人生をあまりに厳格に考えすぎていないか?

自分に規制をひき、他人の目を気にして、

起こりもしない未来を思い煩ってはクヨクヨ悩んだり、構えたり、 落ち込んだり ・・・・
もっとリラックスしよう、もっとシンプルに生きよう、
たまには馬鹿になったり、無鉄砲な事をして、

人生に潤いや活気、情熱や楽しさを取り戻そう。
人生は完璧にはいかない、だからこそ、生きがいがある。 」


-現代経営学の父ピーター・ドラッカー氏享年95歳-





Mixiのコミュニティで見つけた詩。
95歳の老人が書いた詩なのか、と思って読み始めた。
素敵な詩だな、と思っていたら、書いた人がドラッカーだとわかって、とても驚いた。

この詩を見つける数週間前に、ちょうど「知の巨人 ドラッカー 自伝」 (日系ビジネス人文庫)
を読み終わったばかりだった。

激動の時代を生き、知の巨人、経営学の父、マネジメントの発明者、
と呼ばれたドラッカーには多くの著書があるが彼は一冊も自伝を残していない。

上記の本は、日本びいきであった彼が2005年2月から、
日本経済新聞に「私の履歴書」として27回にわたり連載したものを、
ドラッカー生誕100周年を記念して、牧野洋さんという方がまとめたものだ。

だから、経営哲学について多くを記したドラッカーの
彼自身の人生における哲学について知る機会はほとんどない。

彼が残したこの詩には、彼の人生に対する哲学が込められているけれど
難しい言葉は何一つ使われていなかった。

とてもシンプルで、心の中にすーっと染み渡るようなそんな詩だった。