GWは友人と軽井沢に行った。
軽井沢には、駅のすぐ裏側に有名なアウトレットがある。
すごい数の店舗があって、すべてをじっくり見ていたら1日では足りない。
GWだけあって、沢山の家族連れが買い物を楽しんでいたがその様子をみながら、
私は数年前に豊洲のアウトレットで見た親子のことを思い出していた。
その日色々とお店を歩き回って疲れた私は、ベンチに座って休憩をしていた。
そこから5歳くらいの男の子とそのご両親がレストランの順番待ちをしているのが見えた。
確か、お父さんが男の子の妹らしき赤ちゃんを抱っこしていて、
お母さんの横には、買い物の荷物を積んだベビーカーがあった。
お父さんとお母さんは何かの話をしていて、退屈なその男の子は、
ベビーカーを前後に揺らしながら遊んでいた。
すると、荷物が沢山積まれていたベビーカーが倒れてしまった。
ベビーカーだけど、倒れる時に思いのほか大きな音がした。
荷物も床に散らばってしまった。
倒れたベビーカーを見た男の子は、お母さんの顔を見上げた。
でも、見上げたその男の子の顔とお母さんを見て、私は「あれ?」と思った。
私がいつも見慣れている情景とは何かが違うな、と思った。
なにがいつもと違うんだろう?と一瞬考えてから気がついた。
男の子の表情には、「ベビーカーを倒してしまって、叱られる」という不安がなかった。
まして、叩かれるかもしれない、と身構えていることもなかった。
事実、そのお母さんは怖い顔をして子供を叱ることはなく
逆に、かすかににっこりと笑い、ベビーカーを元に戻した。
男の子も、床にある荷物の一つを自分でベビーカーに戻した。
ほんの一瞬の出来事だったけど、その様子を見ていて
なんだか心がとってもあったかくなった。
きっとこのお母さんは、片付ける自分の労力を考えて「なにしてるの!」と
大きな声で怒るよりもものを倒してしまうことは
年齢に関係なく誰にでもあること、と余裕を持って考えられる人なんだろう。
だから男の子も、叱られるという不安から言い訳をしたり逃げたりするのではなくて、
してしまったことに対して自分が出来ること、
つまり倒してしまったベビーカーから落ちた荷物を拾う、という行動が出来たのだろう。
怯えさせて子供をしつけるという、そんな子育てはしていないんだな、と思った。
愛情の深いお母さんなんだな。
私も将来子供が出来たら、ミスをしてしまったことを怒るお母さんではなく
してしまったことに対して、きちんと謝ったことを褒めてあげられるような
そんなお母さんになれたらいいな、と思った。