引き続き情報源のURLをクリックしてご覧になればと思いますが、特に大事と思う部分を転載してみました。

(IPMNは「術前は勿論手術後も継続して経過観察が必要」と解説されている。)

 

情報2 https://medicalnote.jp/contents/170724-002-YI 

         (Medical Note 2017/07/24掲載)      

IPMN(膵管内乳頭粘液性腫瘍)の手術方法

            -適応基準やリスク、術後管理」

 

膵臓にできる腫瘍、IPMNの治療選択肢は経過観察か外科手術です。

現在のところ有効な薬物治療はありません。

 

IPMNの治療選択-経過観察と手術

良性で手術適応とならない場合でも経過観察は継続する

IPMNの多くは発見された時点では良性ですが、症例によっては20年~30年といった長い時を経てがん化することがあります。4050歳で診断され、痛くも痒くもないから放っておいたらかなり進んだがんになっていました」といわれる6070歳代の方に時々お会いします。仮に悪性のIPMNとしても他の膵臓がんに比べてややおとなしい性質を持っているので、進行する前に手術で摘出できれば「膵臓がんのなかで唯一外科手術のみにより治すことが可能ながん」です。

・・・中略・・・

検査を受け続けても、生涯IPMNが悪性化することなく天寿を全うされる方もいれば、発見後5年や10年といった年月が経ち、定期的な受診をやめてしまわれた後、悪性化して亡くなってしまう患者さんもおられます。後者のようなケースを減らすためにも、どうか定期検査にかかる手間を惜しまないでほしいとお伝えしたいです。

 

腹痛や背中の痛みを頻繁に起こすIPMNは手術が必要

ただし、IPMNのうち、急性膵炎を頻繁に起こす場合は、がん化率も高い傾向があり、また、腹痛のため日常生活に支障を来すため、良性のIPMNと判断されても手術の適応としています。

IPMNとは粘り気のある粘液を産生する腫瘍です。この粘液が膵管に詰まることで急性膵炎が引き起こされ、激しい痛みの症状が現れます。

IPMNの診断を受けており、頻繁に腹痛や背中の痛みがあるという場合は早期に主治医に症状を伝えましょう

 

術後の経過観察の目的とは?  IPMNは膵臓の別の部位に起こる可能性がある

膵臓の切除術を行ったとしても、別の部位にIPMN併存がんが生じる可能性はあります。

そのため、IPMNの手術を受けた患者さんは、その後も生涯にわたり経過観察が必要になります

なかには、人生で二度三度膵臓の手術を経験し、最終的に膵臓をすべて摘出する患者さんもいらっしゃいます。

しかし、適切な検査を受け、正しく診断を受け、経過観察を受けることができていれば、仮に再発や通常の膵臓がんを発症しても治療可能な段階で介入することができます。

通常の膵臓がんの多くは発見が難しく、既に手遅れとなってからみつかることも多々あります。

IPMNは、このような死亡率の高い膵臓がんを早期に発見し、治療するためにも極めて重要な疾患といえます。

最後に改めて、医療者の方には適切な検査を行なうことを、患者さんには経過観察を受け続ける重要性をお伝えしたいと思います。          以上