上海万博「後」の世界がはじまった11月1日の午前、

ロシア大統領であるメドベーチェフが国後島を電撃訪問した。


私はまさかこのタイミングで訪問するとは考えていなかった。

じらしながらゆっくり状況をみて・・・とおもったが、どうやらメドベーチェフの考えは違ったようだ。


今回の北方領土訪問について、しばし考えてみよう。



北方領土の歴史についてはあえて割愛する。(←だいたいココで一般論は止まる)

日本は北方領土を日本の領土というが、ロシアはすでに実効支配している。

ロシアという国はソビエト崩壊時、多くの地域が独立しているが、多くの国境問題、独立問題を抱えている。

一時期、二島返還論など、鳩山首相のもと、解決に向けての動きが出るかと思ったが、

その流れを全く断ち切る訪問である。

二島返還論についてもその是非があるが、私は「流れ」が変わったことを重視したい。


ポイントは4つある。


1)ロシア国内


メドベーチェフはプーチンの後釜というか、中継ぎだといわれている。

ロシアでは大統領の多選を禁止しているため、プーチンはイエスマンであるメドベーチェフを間に挟み、

もう一度大統領に就任するつもりだというのが一般的な見解だったと思う。

そのメドベーチェフの任期もあと一年半だとか。


イエスマンのメドベーチェフがプーチンからの独立をするため、

親日家のプーチンとは違う方向を示しているのか、とも私は思った。


しかし、その予想はあっているだろうか。

もしかすると、プーチンもふくめたロシア全体が日本に呆れているかもしれない。

鳩山=菅をみていると、隙だらけだ。

罠かと思ったらどうやら本気でノーテンキで無策ならしい。

日本に呆れて当然、日本が沈没して当然。

もしかしたら雨天で訪問を中止してから昨日までの間に、

日本からロシアへ有効なシグナルが送れていないのかもしれない。



それなら日本とロシアの関係を重視して、国境問題という国にとってデリケートな部分を、

あえてつつく必要もないのかもしれない。

もしも二島返還にしても、ロシアの国境への考え方がかわる姿を見せたなら、

同時多発的に各地で独立運動の機運が高まるだろう。

日本国内よりも、そういった独立を目指す人たちのほうが、北方領土に注目していたかもしれない。

それを今回の訪問で独立運動に対して「ピシャ」っと音がでるくらいに叩き潰したわけだ。




2)中国とロシアの関係


一番不気味のは同じ共産主義なのに、仲が悪かった中国との関係である。

中国は「弱い日本」の隙をみて、尖閣諸島を奪う動きを具体化させている。

その動きをみて、ロシアは「日本弱!」と思ったに違いない。


メドベーチェフは「弱くなる日本」と組むより、「強くなる中国」と組んだ方が得、と判断したのかもしれない。

中国は日本と同じで、資源が不足している。

だからロシアから中国への天然ガスや石油のパイプラインを作成し、両国の友好度は増している。


先日の中国ロシア首脳会談で、「ロシアは北から、中国は南から日本を揺すってみましょう。」と

どちらかが提案したのだろう。

第三者から見れば、とても素晴らしい挟み打ちだ。

もちろん日本人としては、まんまとやられる日本政府の対応に地団太を踏む思いだが。


日本には好調な世界2位の経済があったが、いかんせん、中国の方が人口・面積などの規模がでかい。

しかも電気自動車などのエコではなく、燃費の悪い車でもどんどん作る。

富裕層を対象に商売すれば、十分な商売になる。

経済規模も今で日本と同等だとしても将来的にはどう考えても中国の方がいいお客だ。


日本人がチヤホヤされていたのは、みんなが日本文化が好きだから、ではなく、

単にオバケのような経済力があったからだったにちがいない。(すでに過去形・・・かも)

しかし、中国は日本から経済と工業を奪った。

であるなら、重要顧客を中国として協力した方が、ロシアにとってはメリットが大きい。

しかもロシアで作った製品を日本に売り込むのはハードルが高いが、

中国になら比較的簡単に売り込むこともできるかもしれない。




3)韓国とロシアの関係


先日、プーチン元大統領の娘さんが、韓国人と結婚するという記事をみた。

(その後ロシア側、韓国のユンさんとも否定)

もしこれが、本人たちの感情もあるだろうが、政略的な意味があるなら、

プーチンが韓国とのパイプを強めたと考えてもいいかもしれない。


ロシアは北朝鮮とも100Kmにも満たないだろうが国境を接している。

その北朝鮮に対して中国のように積極的関与ではないが、問題意識はあるだろう。

ウラジオストックから国境まではわずかな距離だ。


北朝鮮が有事の場合、一番頼りになるのは「日本ではなく」韓国だ。

アメリカ軍もそう思っているだろう。

沖縄の県知事選挙では有力な2人はどちらにしても「米軍出ていけ」候補だ。

今までの流れから、民主党はこの地方選挙の意見を国政に持ち込むだろう。

ここでも日本の価値はどんどんなくなりつつある。



4)アメリカとロシアの関係


アメリカは今日(11月2日、日本時間なら11月3日)が中間選挙である。


私がロシア大統領ならこの選挙の動向をみるため、選挙が終わるまで訪問する振りだけにしていただろう。

しかし、ロシアは「民主党は負ける」と算段したのかもしれない。

あるいは選挙前の身動きとれないときに動いたのか。

しかし、結果を見ると絶妙のタイミングだったようだ。


尖閣諸島は日米安保の適応になるが、北方領土は無理だろう。

このあたりは、米中関係にも大きく波紋を投げかける。

「船長を返してよかった」といった親中派のクリントンさんも、「選挙前」だから、中国の神経を逆なでするようなことを言うしかない。

事実、中国は相当のご立腹である。


米中ががっちり組むよりは、米中の仲を割き、ロシア中国に引き込まないといけない。

中国をアメリカとロシアが綱引きしている状況に対しての一手としたら、「良い一手」だっただろう。

つまり、ロシアは日本を見ずに中国とアメリカをにらんだ一手だったのかもしれない。

それくらい「日本を軽く見ている」のかもしれない。







とにかく上海万博「後」の世界は、ものすごいスピードで、日本に不利な方向に動いている。


そして、日本に現実的で有効な手段は・・・・・実はもうない。



あるとすれば、オバマ大統領の暗殺、中国共産党の崩壊、9.11のような大規模なテロ・・・。

そういう「天変地異的」なことなど、日本独自のパワーではもう世の中は動かせない。


日本で、もしかしたらというストーリーであれば、

菅さんが解散総選挙をする、

小沢さんが総理大臣になる、

仙谷が本当に健忘症になり、憲法9条の解釈を変更し、自衛隊を軍隊する、

沖縄県知事選挙で「米軍残って」という候補者が当選する、

くらいな夢物語がないと。



そういう夢物語がないと・・・・・日本はマジで危ない。


















ヒョエ~~~~