一方のキボムは気にした様子もなく、マイペース。
そんなある日、ドンヘはウニョクと放課後デートします。
変身したドンヘにドキドキを募らせるウニョク。
そして、いよいよキボムのテストの日がやってきます!
キボムは合格出来るのか!?
第6話、始まりです☆
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ウニョクがキボムをテストすると宣言してから3日…。
放課後のざわめく教室で、帰り支度しているキボムにオレは何気なく声をかけた。
「もうすぐ入部テストだけど、調子はどう?」
「もしかして、心配してくれてる?大丈夫、まだ本調子じゃないけど、いい感じに仕上がって来てるからさ。コーチしてくれる人も見つかったし」
手を止める事なく鞄にノートをしまいながらキボムが答える。
「えっ☆本当に??凄いじゃん」 驚くオレに
「だから、心配いらないよ!」 って笑う。
キボムの笑顔を見てると、オレは心がほっこりするんだ。
ウニョクの笑顔を見た時のドキドキ感とは又別の、安心するような温かさ。
コンビニで初めてこの笑顔に触れた時から感じてた。
だから又会えてオレを見て笑ってくれた時、凄く凄く嬉しかったんだ。
「オレ、キボムと踊ってみたい!だから、絶対合格してほしいんだ」
真剣な表情でそうキボムに告げる。
「今は絶対に合格するって胸を張って言えないけど…俺の持ってる全ての力は出しきるつもりだよ」
ドンヘに言いながら心の中で『だって諦めたくないし☆ダンスもドンヘも…』とキボムは思い直す。
と、その時━━。
「ドンヘ、行くぞ!」
不機嫌そうな声がドアの方から聞こえた。
「あっ☆ウニョガ~!」
その姿を見つけて、途端にふにゃんと笑顔になるオレ。
「じゃあ、キボム☆又明日ね~♪」
大きく手を振るオレに、キボムは手を上げて応える。
オレは先を歩くウニョクの後を追った。
「ねぇ、ウニョガ!オレ眼鏡屋さん行った後、服見たいんだけど…いい?」
「別に構わねぇけど…欲しい服でもあんのか?」
ウニョクと並んで歩きながら、ウニョクの顔を上目使いに覗き込む。
「欲しい服って訳じゃないんだけど、その…ウニョガに服を選んで欲しくて…」
「俺に??」
不思議そうな顔でオレを見つめるウニョク。
「うん。だってオレ、ダンス用の服持ってないし…ウニョガはお洒落でセンスいいから、オレに似合いそうな服見つけてくれそうだなって思って…駄目かな?」
「俺がセンスいいのかは分からねぇけど…いいぜ!ドンヘに似合いそうなのバッチリ選んでやるよ☆」
笑顔で返してくれるウニョクに、オレは嬉しくなって抱きついた。
「ホント!?凄く嬉しい!!有難う、ウニョガ~♪」
「何だよ、大袈裟な奴だな~☆服位いつでも選んでやるから!」
そう言いながら、照れつつもちゃんと抱きしめ返してくれる。
優しくて大好きなウニョク。
オレは幸せを噛みしめながら、眼鏡屋へと急いだ。
「お待たせ!……どうかな??」
いつも愛用していた黒縁眼鏡から解放されたオレは、ドキドキしながらオレを待つウニョクの所に初コンタクトデビューを報告しに行った。
「………」
ウニョガは無言でオレの顔を見つめている。
『どうしよう。オレ、眼鏡の方が似合うのかな?それとも、素の顔がどこか変とか…!?』
そんな事を考えてオロオロと、落ち着きなく視線を彷徨わせていると…。
「ドンヘ、お前…」
ウニョクが俯きながら口を開いた。
「やっぱり変かな…??」
恐る恐る聞き返すと、急に抱きしめられた。
「すっげー、可愛い…!!/////」
「えっ!?ウニョガ、それって…」
焦るオレに、ウニョクがとびっきりの笑顔で照れながらこう言った。
「やっぱコンタクトにして正解だ!ドンヘ、すっげー美人だから俺ビビッた」
顔を赤くしてオレを見つめるウニョク。
「こんな美人がオレの彼女なんてさ…照れくさいけど、何か嬉しいよな。ヘヘ…/////」
「ウニョガ…有難う///」
「さぁ、服見に行こうぜ!」
「うん!」
ウニョクが差し出した手を取って、オレ達は駆け足で眼鏡屋を後にしたのだった。
「ドンヘ、どうだ?」
「わぁ、凄いカッコいい~♪やっぱりウニョガ、センスいいや~☆」
試着室から出てウニョクに着た服を見せる。
「ね!どう??似合ってる?」
両手を広げて回って見せると、ウニョクは又黙ったままオレを上から下まで見つめていた。
「ウニョガ?」
小首を傾げてウニョクの顔を上目使いで見上げた次の瞬間、オレは凄い勢いで試着室に押し戻されていた。
「えっ!?ちょっと、何??」
びっくりして目を白黒させていると、そのままウニョクに抱きすくめられた。
「…誰にも見せたくねぇ。独り占めしてたい。ドンヘ、お前可愛過ぎ…///」
ウニョクの視線が熱い。
オレもそんなウニョクの視線をまともに見られずに、恥ずかしさに俯く。
「ウニョガ…んっっ!!」
そのまま、ウニョクに唇を奪われた。
初めてキスした時の可愛いものとは比べ物にならない程、貪るような激しい大人のくちづけにオレの頭もボ~ッと霞んで来る。
「んっ…ふ…ぅ」
嬉しさと恥ずかしさで眩暈がして、堪らずにウニョクに縋り付くとウニョクはハッとしてオレから少し離れた。
「…ごめん。いきなりこんな事して。びっくりしたよな?ホント、ごめんな…」
「…ううん。びっくりはしたけど…オレ、嬉しかったから…大丈夫」
顔を赤らめて少し荒い息でそう告げると、ウニョクはオレをギュッと抱きしめた。
「好きだ…ドンヘ。誰にもお前を渡したくない」
切なそうに呟くと、更に抱きしめる腕に力を込める。
「オレも…ウニョガが好き。ずっと一緒にいたい…」
「ドンヘ…」
密室の試着室でオレとウニョクは暫く抱き合っていた。
互いの想いを確かめるかのように……。
そして、数日後。
キボムの入部テストの日がやって来た。
「いよいよだね。頑張って、キボム!」
「有難う。ドンヘに応援して貰うと勇気出るよ!」
そう言って笑うキボム。
「じゃあ、そろそろ部室行こうか☆」
鞄にかけたオレの手をキボムが掴んだ。
「ドンヘ、待って。俺、言っておきたい事があるんだ」
「えっ?何、キボム☆ どうかした?」
真剣な眼差しでオレを見つめるキボムがゆっくりと口を開いた。
「もしテストに合格して無事に入部出来たら、俺にチャンスをくれないか?」
「チャンスって、何の??」
訳が分からずそう聞くと、キボムは真っ直ぐにオレに向き合ってはっきりと一言こう告げた。
「俺、ドンヘが好きだ」
思いもよらない告白にオレとキボムの視線が交差する。
二人の間を風が吹き抜けて行った━━━。



つづく
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実は番外編2話のお話は6話の伏線でした~!!(笑)
ウニョクとの幸せを噛み締めた後でキボムに告白されたドンヘ。
果たしてキボムは合格するのか!?
ドンヘをめぐる三角関係がいよいよ動き出します♪
手強いキボムにウニョクはどう立ち向かうのか。
私も楽しみです!( ´艸`)
※画像お借りしました!有難うございます☆