週末公開制作中!星素子展示『館林バトン&エアハグ』の会場「展示室1」では578㎡の空間を活かした参加型アート《館林バトン》など約50作品を展観。周辺の自然もいつのまにか紅葉しています。

 

星素子(現代美術家/言葉アーティスト)からREPORT#5をお届けします。

紅葉が心を染めていくような季節になりましたね。はやいもので群馬県立館林美術館「たてびレポート」(11/7迄)に出展中の星素子展示『館林バトン&エアハグ』は会期終盤を迎えています。

先週は展示会場の入り口付近のインスタレーション《館林バトン》(夏にかけて館林市の小中学校へのワークショップ授業を重ねて集めた子どもたちの参加バトンがメイン素材)に、群馬県桐生市小学5年生の小さな蓮の輪も里沼の水面に加わりました♪ 578㎡の展示室1の隅々までもちいたこの展示は、大きな参加型インスタレーション(複数)や《エアハグ》新シリーズ、言葉アート、陽光できらきらひかるガラスのバトンなど新旧約50作品で構成しています。その日の児童たちは、バトンの構想やワークショッププログラムの軸であり背景となる言葉アート作品群のゾーンをとりわけ熱心に鑑賞してくれていて、彼らが経験してきた情景や心象(記憶)とイメージを繋げて“この作品がこんな風に感じるから好き”とそれぞれ理由を自分のことばで伝えてくれました。ある児童いわくこの展示空間は“わくわくする不思議がたくさんあるワンダーランド”だそうです。

中央をしめるインスタレーションの《バトンの林》は会期前半にはまっ白な再利用ロール芯がしぜんに回転する動きにあわせて子どもたちがくるくる回ってダンスする微笑ましい光景が多く見られましたが、公開制作の日に小さなワークショップを重ねて彩色した参加バトンに置き換え樹々の葉のように色づいていった頃から、大人のひとが林の中に足をふみいれる姿もよく見かけるようになりました。

そんな風に会場は、おかげさまで色々な人や想いをのせたバトンが多様なまま関係しあいながら“楽しい”だけではおさまらない重層的な展示空間になっています。思い思いに五感で感じていただけたら幸いです。

 

■□■次回《公開制作》10月31日(日)。※10月30日(土)も在館予定■

11月は11月3日(水・祝日)、11月6日(土)、11月7日(日)を予定■□■

 

☆PHOTO REPORT☆

星素子展示『館林バトン&エアハグ』より作品《エアハグ 母型》

コロナ禍の歳月で1本のロール芯の可能性を信じて、ひたすら探究・実験を重ねるなかで偶然生まれたカタチ。カタチを残して伝えたいと強く想い、館林地域から協力いただける工場を探し、細やかなやりとりを重ねて完成しました。昔から館林には「たたらの製鉄伝説(巨人伝説)」が伝承されています。※協力:誠和製作所(館林市の企業)、日鉄ステンレスアート

 

星素子展示『館林バトン&エアハグ』よりインスタレーション作品《バトンの林》※奥は最も動きの多いゾーン《里沼バトン》と《洞窟》

「こんなにたくさんあるからもう林じゃなくて森みたい!!」とは小さな鑑賞者の声。公開制作日におこなう希望者への会場ワークショップ(コロナ時期の接触配慮により、距離をとって対話や相談しながら希望の色味をつくり作家が彩色)で、親子で参加してくれた“うす〜い紫”のバトンもどこかに♪

 

星素子展示『館林バトン&エアハグ』より「公開制作」(10月中旬頃)の100号2作品制作のプロセス写真。どんな風に変化していくのか?目撃してみて!☆

 

星素子展示『館林バトン&エアハグ』より作品《言葉は鏡のようなもの》

appleのステンレス製品を磨いておられた燕三条の職人に研磨いただいた旧作。今回この作品の前では自撮りや友達と並んで顔を映して記念撮影される方や青空を映して撮影いただける方が多くおられて印象的に思いました。

 

ワークショップ授業でつくってくれた館林の小学生のバトンより。館林への想いや希望、館林の情景が伝わってくるよう。できれば1つひとつのバトンは生でご覧いただきたく!蓮の輪の中央に学校名があります。時折、会場でマイバトンを発見した児童たちの笑顔が蓮の花のようにほころんでいます…♡

 

最終日まで展示は変化しつづけます。どうぞお楽しみに!

「公開制作」のその後もお見逃しなく☆

 

——IINFOーーー

群馬県立館林美術館

たてびレポート—開館20周年を楽しむ展覧会—

星素子展示『館林バトン&エアハグ』 

http://www.gmat.pref.gunma.jp/ex/taterepo/hoshimotoko.pdf

会期 2021年9月18日(土)- 11月7日(日)月曜休館 

会場 群馬県立館林美術館 (星素子展示:展示室1)

■主催:群馬県立館林美術館 ■星素子展示協力:館林市日本遺産プロジェクト、丸富製紙㈱、㈱共和、日鉄ステンレスアート㈱、㈱誠和製鉄所、㈱クサカベ 

●群馬県立館林美術館HP http://www.gmat.pref.gunma.jp/  

ACCESS http://www.gmat.pref.gunma.jp/access.html

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