[御礼]

つむじtumuji Nakanojo Creative Communication Center(中之条町ふるさと交流センター)で5月6日に開催された中之条ビエンナーレ2019 の地域参加型プロジェクト「中之条バトンをつくろう!」バトンのワークショップに参加いただいた皆さま、ご協力いただいた運営事務局・ナカミーゴの皆さま、ありがとうございました!とても豊かな気持ちになる「中之条バトン」をいただきました。

 

「つむじ」では、こんな感じの漢字が集まって、繋いでいきました。

 

GW「プレリュード展」期間中ということもあり、中之条町はじめ群馬県各地や東京などからも、おひとり、ご夫婦、ご家族、お仲間でと老若男女いろんな方々が入れかわり立ちかわり参加してくれました。2014年に群馬県立近代美術館でワークショップ展示をした当時の学芸員さんや「あの 記念の缶バッチ今も持っていますよ!」とたくさんのロール芯を持って駆けつけてくれた美術館ボランティアさんの姿も。群馬のうれしいご縁がつづきます。

 

中之条の人をあらわす言葉に「なかんじょ」という可愛らしい響きの方言があることを「中」という漢字バトンで知りました。「HPみました。作品キレイですね」と小さな声でまっすぐに伝えてくれた少女もなかんじょ。東京から中之条に移住してきたというお洒落な若者もなかんじょ。94歳の紳士なかんじょからは「信」(ポジティブに)、72歳のご婦人なかんじょは「耐」(笑顔で)のバトンが手わたされました。それは長年この地で様々なことを経験して乗り越えてこられた人間の漢字の発露。おふたりとも1人で来られていて、穏やかで、とても若々しい!その‘内なる若さ’が周囲を驚かせていたように思います。他の地域の人も、外からの目で“MY中之条バトン”を語ってくれて、次々と“OUR中之条バトン”に。「碧-AO」という漢字のバトンを書いた方はスマホをとりだし「これが僕の大好きな四万ブルー!」と誇らしそうに奧四万湖の写真を見せてくれて歓声があがったり、元気なキッズたちが「中之条の漢字収集BOX」にバトンを入れる“投入式”が即興ではじまって、あったかい音色の拍手がおこったり。つむじ会場で初めて出会う参加者同士もまた、和やかに会話が生まれていきました。

 

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《ワークショップで使った折紙の裏に寄せられてたORIGAMI-TEGAMIより抜粋》

●令和元年に初めての記念にとても良い体験をしました。楽しい思い出になりました。(和:人と人との和を大事に 実:努力が実るよう)●とても楽しいワークショップでした!ビエンナーレ本番がとても楽しみです。参加できたご縁に感謝です♡ (中之条は葉の緑、空の青、光の束それらをぜいたくに浴びてあたたかい気持ちになれるところです)●中之条はあまり立ち寄ることがなかったのですが、漢字から考えたりするという楽しい体験となりました。夏が楽しみです。作品を見に行きたいと思います。ありがとうございました。(風:空気が動き続けてキレイに澄んでいる。色:景色がキレイ)●座談会のようなワークショップでした。●オレもアーティストになりたいです。ビエンナーレの成功を心からお祈り申し上げます。●アート体験は初めてで、楽しかったです!作品として出来上がったものを見に来ます。●楽しかったです。(関:ビエンナーレで中之条と関われ仲間ができた。中之条の関わりが深い所が好き)●地元の方とのお話も出来、初めての言葉にもおどろかされました。楽しかったです。ビエンナーレ見に来ます。●中之条の“中”が「みんなの」アートの中心になりますように!●記憶縁故郷昔帰●小学校でがんばりましょ(道山雨水:作家の森健太郎さん)●親子、子供同士、ご近所様、皆と仲良く、日本中は大げさだけど仲良く過ごしたい。(和)●短い時間の中で色々な事をお話できた事が良い刺激となりました。言葉って、おもしろいですね。

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つむじでのワークショップで、人から人へ手わたされた「中之条バトン」は、どれもあたたかな想いや多様なまなざしを感じられるもの。たとえ同じ漢字であっても、同じものはひとつとしてありません。字源字典 -「こんな分厚い辞書みたことない!」と声があがった『字統-白川静』など複数 - を用意して、令和の字源や象形文字のお話もしました。「令という字はもともとは命と同じ」と話すと「読みや音とはちょっと違う柔らかな印象になった」という声も。1文字で複数の意味があるものが多く、長い歴史をもつ「漢字」には、人それぞれの経験や感性などから多様に想いを馳せる余地があり、漢字の内側にはそうした目にはみえない記憶の層が太古から折り重ねられているようにも感じられ、星素子は漢字をモチーフにした作品をつくっています。

 

ワークショップの終盤には、いつのまにか雨が上がって大きな「虹」がつむじの空に架かっていて。そこにいたみんなで見上げました。傘を持ってなかった私がその日ちっとも雨に濡れなかったのは“なかんじょ”の皆さまのおかげです。

8月24日に開幕する「中之条ビエンナーレ2019」の展示に向けて「中之条の漢字収集BOX」や学校・地域でのワークショップなど「中之条バトン」アートの人間交流はつづいていきます。

 

ところで今回「美しい作品をつくりたい」(作品:皆さまから寄せられた漢字の「中之条バトン」をもちいた四万温泉にある廃校 旧第三小学校での空間インスタレーション)と思いました。なぜなら1つひとつの中之条バトンには、すでに目にはみえない“人の美しさ”が内包されているのですから。そこには、対面する人が心で感じる‘花の美しさ’など自然の美しさも多様な層となり含まれるでしょう。(不器用ながら心をこめてつくります。「中之条バトン」の助っ人、募集中です!)

 

つむじに集まった中之条の漢字バトンでつくった「5月6日 中之条つむじの素ことば」(循環詩型の漢字の視覚詩・言葉アート)をここでおひとつ。やっぱり手がしぜんに動いてしまいますね。耳を澄ましてイメージしてみたら、中之条の田園で伸びやかにうたう蛙の合唱が、聴こえてきたりしませんか☆☆

 

 

PS★「プレリュード展(5/2-6)」の関連映像は、こちらのYouTubeからご覧いただけます。本展でも圧巻のDamaDamTal+のパフォーマンスやプレリュード展参加作家の続編も見られるようで楽しみにしています。昨年閉店したファッションブティックで当時のお客様が集まりファッションショーをしたトラヤファッションショーのDVDもでるのだとか。この映像にある「中之条ビエンナーレ」総合ディレクター山重徹夫さんのスピーチから、ちょこっとさわりだけメモ。「2006年に、ここの町に来てこのプロジェクトを始めて早いものでもう13年経ちます。今回2019年の《テーマ》っていうのは、ちょっと聞き慣れないかもしれないですけれども アントロポセン Anthropocene 《描かれた地層》 -アントロポセンっていうのは、オランダのノーベル科学者が名付けた人新世“人類が地球規模で色んなものに影響を与える時代”そういうテーマにしたのですけれども、この町も…」続きは映像でぜひ★

 

 

 

 

すべてに☆感謝