梨木香歩著。帯に『もっと深く、ひたひたと考えたい。』静かに、丁寧に、世界~ぐるり~とこころかよわせるエッセイ。この中で「風の巡る場所」から抜粋、『自分の感覚や記憶がいかに曖昧なものであるか、身に沁みてわかっているつもりだけれど、とりあえず、手で触り、目で確かめ、皮膚で感じ取ったものを自分の内側に帰納させてゆく、その生活の場での積み重ねを基点に、世界に足を踏み出してゆく、そうでなければ「確からしさ」というものが一体どこから湧いてくるというのか。 確実なものなんて存在しない。けれど確実なものの気配は、その向こうに、確かに感じられる。それは「感じられる」ものであって、必ずしもことばを必要としない。』の件に深く共感。