夫のほとんど絡みのない時間は
娘とつまらないけれど平和な時間だった
人生にスパイスがないと
味が平凡になる。
まさに、すっぱみも、甘みも、辛味のもなく
時々、渋い苦味を伴ったおもいがこみ上げてきたが、
それでも平和な時間だった。
日々の生活は
幼い娘のリズムにあわせた緩やかな時間で
四季折々の野の草を積んで料理に取り入れ
娘と一緒に作ったり、食べたり
近所におすそ分けしに行ったりした。
その頃、よく夕日を見た。
懐かしい平和な一時だった。