「この世界の片隅に」
久しぶりに映画館で号泣しました。
私の祖母は戦時中、当時2歳だった息子(私の父)を連れて広島県呉市に疎開していました。
米軍スパイが「呉空襲」を予告するメモを所持していたことを、軍人だった祖父がたまたま耳にし、祖母に呉から離れるよう連絡がいったことで、私の祖母と父は生き延びた。
そして父と母が出会ったことで、私が生まれた。
ちょっとしたボタンの掛け違いで、この命は与えられなかったのかもしれない、と思うと、
今生きていることがとても不思議で、尊いことなのだと思います。
戦争というと、国と国や、組織と組織の闘いのような大枠で捉えがちですが、
ミサイルや爆弾が飛ぶ空の下には、日常生活があり、不安と恐怖の中で必死に生きる一つ一つの命がある。
そして今この瞬間も、この世界のどこかで尊い命が誕生し、また亡くなる命もある。
時に落ち込むことも、しんどいこともあるけれど、
与えられた命を精一杯生きたい、と思うのでした。
映画「この世界の片隅に」