いきなり猫三匹と暮らす -70ページ目

いきなり猫三匹と暮らす

突如襲来した怪生物と犬好きのハートフルコメディ

 

トラ猫トラニャの新たなワガママが発動した。

 

お腹がすいた、と鳴いたからご飯を上げても食べない。

お気に入りの場所、押し入れの上段に行ってしまう。

 

仕方なくフードの皿を押し入れに持って行くと……

食べる。

ゴロゴロのどを鳴らしてうれしそうに食べる。

 

お気に入りの場所で食べられるのがうれしいのか?

たぶん違う。

 

これは、通院ストレスの結果なのだ。

形こそ違え、これまでに何度もあった。

 

トラニャは、痛いことをされる病院に連れて行かれて

わたしに嫌われているんじゃないかという気持ちになると、

わたしを試みる。

 

わたしに手間をかけさせることで、

面倒なことをやってもらえることで、

自分が愛されているということを確認しようとするのだ。

 

故シャムとは対照的だ。

彼とは揺るぎない信頼関係を築くことができた。

彼はわたしのすることに何でも賛成はしなかった。

イヤなことははっきりイヤと示した。

病院通いはそのイヤなことの一つだったが、

それを強いられても、わたしを全く疑わなかった。

わたしがシャムの嫌なことをしても、

何か理由のあることであって、

シャムへの悪意からではないと分かってくれた。

 

トラニャは分かってくれない。

トラニャは自分に自信がなくて

嫌われてるんじゃないかと、ひがみやすい。

 

通院がストレスになることはよく分かるから、

フードを押し入れに持っていって

食べ終わるまで皿を持つくらいのことはするけど、

ひとことだけ言わせてくれ。

 

トラニャ、お前メンドクサイよ!