うちの猫はいま2匹。
ときどき亡き黒猫クロの顔が浮かんで胸を刺す。
どうしてお前はいないんだろう。
シャムもトラニャもとてもいい子で、
これ以上望むのは贅沢すぎることかもしれないけれど、
時々不意に思いが込み上げる。
一ぴき足りない。
なんど数えても一ぴき足りない。
クロのことはどうしても後悔がつきまとう。
もっと可愛がってやればよかったと思う。
クロはものすごい甘えん坊なのに、
認知症になったシャムのことばかり考えて、
クロのことは二の次、後回しにしていた。
シャムとの時間が残り少ないことばかり
頭にあって、クロのことはその後でいいと
甘く考えていた。
まさかクロが先に逝くなんて。
クロのエイズが発症したとき、やはり
奇跡を願ったけれど、願いながら
奇跡はもう起こらないと冷たい予感があった。
ただ一度の奇跡をシャムのために願ってしまっていたから。
そんな風に思うのは不合理で無意味だと
頭ではもちろんわかっているけれど、
胸は痛む。
もっとかわいがってやればよかった。
クロの望みはそれだけだったのに。