夜中、ふと目が覚めた。
トラ猫トラニャは、珍しく布団にはいって
わたしの腕に乗り上げて眠っている。
こういうとき、へたに動くとマズイ。
トラニャが起きて騒ぎ出すことがある。
わたしは静かに目を閉じた。
‥‥
‥‥
‥‥
外が少し明るくなったようだ。
5時は過ぎただろう。
トラニャはまだ眠っている。
しめしめ、めずらしくきょうはゆっくり
寝られるかも?
‥‥
‥‥
だいぶ明るくなってきたぞ?
トラニャはまだ眠っている。
しかし、そろそろ起きたほうが無難かな?
トラニャの下から腕を抜いて
起きようとすると‥‥
「ンナァーーー」
トラニャが文句を言った。
何やらきょうは眠いようだ。
まぁ、もうちょっとくらいだいじょうぶか。
もう眠るわけにもいかず、
トラニャを抱いてじっとしていた。
ああ、かなり明るい。
これはさすがにマズイ。
何時だ?
ふだんムリヤリ起こされるから目覚ましを
セットすることはもうなくなった。
あれ、目覚まし時計がない。
トラニャがまた蹴飛ばしたな。
トラニャ?、と呼んでみる。
トラニャは身動きしない。
ねぇ、トラニャ、とまた呼んでみる。
そろそろ起きるよ?
あ、トラニャは寝ててもいいから‥‥
腕をそっと引き抜こうとすると
「ンナァーーー」
トラニャが実に不満そうな声を上げた。
あ、一緒に寝ていたいのね。
でも、そういうわけにはいかないんだ。
君にカレンダーが分からないのは仕方ないが、
これを休日にやってくれたら----
そして敢えてまた言わせてもらうけれど、
君はとってもワガママだよ!