黒猫クロが死んで3年がたった。
思い出すたびに口惜しく残念な気持ちになる。
高齢のシャムが口内炎と認知症を患っていて、
クロのことがおろそかになっていた。
彼は3匹の中で、いちばん率直に甘えてきた。
可愛がってもらうのが大好きだった。
そのことはよく分かっていたのだけれど、
ごめんよ、今はガマンしてくれと謝りながら
シャムの病気が心配で
シャムのことをなによりも気に掛けて
クロのことは後回しにしてきた。
後できっと埋め合わせをするから、
いっぱい可愛がってあげるから--
まさか、クロのほうが先に死んでしまうなんて。
後悔の思いといっしょに思い出すのは
ますますクロに申し訳ないのだけれど、
悔やんでも悔やみきれない思いが
どうしてもわき起こる。
クロのことは、もう少しきちんと書いておきたい、
よくそう思うのだけれど---
クロは、劇的な精神的成長で
わたしの蒙を啓いてくれた猫だった。