以前は、玄関まで来ることがまれだったし、
少し帰りが遅くなると、
奥の部屋ですねて出てこなかった。
表情でも露骨に不機嫌な様子を見せた。
この顔は忘れられない。
うまく写真に撮れたのは、
かなり長い間この顔だったからだ。
それが、シャムが死んで一匹になって以来、
遅くなっても出迎えてくれるようになった。
やはり寂しいのだろう。
かわいそうだから、休日もなるべく外出せず
平日もできる限り早く帰るようにしている。
7月2日の配布会で、わたしは3次会まで参加して、
実に久しぶりの朝帰りになった。
(2次会の前にいったん帰って晩ごはんをあげた)
トラニャはいったいどうするだろうと
家に帰る途中そのことを考えた。
さすがにすねて出てこないか、
それともいつものように、出迎えてくれるか。
家に着くと、トラニャはちゃんと
玄関までお迎えに出てきてくれた。
ゴメンよ、トラニャ。
仕事以外で遅くなるなんて、
2,3か月にいっぺんくらいだから、
朝帰りなんて年に一度もしないから、
ちょっとだけは許しておくれ。